平昌冬季五輪のノルディック複合・個人ノーマルヒルで銀メダルを獲得した渡部暁斗が、15日放送のNHK「ニュースウォッチ9」に出演。ラージヒルや団体に向けて意気込んだ。

2大会連続の銀メダルとあり、渡部は「色にはちょっと満足いっていないというか、詰めが甘かった」とコメント。だが、メダルの有無がその後の4年を大きく左右するだけに、ソチに続いて平昌でもメダルを手にしたことはうれしいと述べた。

4年前と同じく、渡部はエリック・フレンツェル（ドイツ）の後塵を拝した。「複合の歴史上一番強い」と、フレンツェルが有力なライバルと認める渡部だが、20日のラージヒルではノルウェー勢やほかのドイツ勢も強敵と強調。「簡単にメダルを獲れるとは思っていない」と気を引き締めている。

自らを「ミスターナンバーツー」と称し、「シルバーコレクター」と表現されたこともある渡部。「キング・オブ・スキー」になるために何が必要かと聞かれると、渡部は「もうちょっと分からないですね、だんだん。そういうところを気にしているからダメなのかな」と述べた。

渡部は「ナンバーワンとかナンバーツーとか、そういう肩書にとらわれないで、とにかく目の前のレースを勝ちに行くという気持ちだけを持ってレースに臨むことが大事」とコメント。「キング・オブ・スキーでもミスターナンバーツーでもナンバーワンでも、なんでもいいからレースに勝ちたいという気持ちだけを持って、次は臨みたい」と、称号を気にせず勝利だけを目指すと意気込んだ。

そのような考えに至ったのは、いつなのだろうか。渡部は「分からないです。今変わったかもしれないです。今、そういう質問を受けてどう答えようかなと思ったときに、そういう言葉が出てきたという感じですかね」と答えた。

最後に、渡部はラージヒルに向けて「攻めたレース」で金メダルを目指すとコメント。1994年以降、メダルから遠ざかっている団体戦でも、「チームの一員としてベストを尽くしたい」と意気込んだ。