役所広司や遠藤憲一など、妻が事務所社長を務める俳優が成功する理由
11月22日の“いい夫婦の日”にちなんで、毎年「いい夫婦の日」をすすめる会が選出する理想の有名人夫婦『いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー』。19回目を迎える今年のテーマは「区切りとなる結婚年数を迎えた夫婦のお祝い」。
結婚50周年の西川きよし・西川ヘレン夫妻と結婚20年目という中山秀征・白城あやか夫妻が選ばれた。
結婚25年目が銀婚式、50年目が金婚式、35年目は珊瑚婚式と呼ぶが、今年結婚35年目を迎えたのが役所広司・さえ子夫妻だ。
出演中のドラマ『陸王』(TBS系)での熱い演技はネットでも話題で、11月19日に放送された第5話の平均視聴率は16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の自己最高を記録した。
「役所が一躍脚光を浴びたのはNHK大河ドラマ『徳川家康』(1983年)の織田信長役でした。当時の役所にとっては、まさに大抜擢。しかも結婚から1週間後のことでした」(テレビ関係者)
その翌年、役所は夫妻で個人事務所を設立、さえこ夫人が社長を務め、現在も役所のスケジュールから、マネージメントまでを取り仕切っているという。
「'09年に『万年筆ベストコーディネート賞』を受賞した際、役所は大切な人へ贈るありがとうのメッセージとして、さえ子夫人に『君がいてくれたから、今の僕があります』と照れながらも愛情たっぷりに読み上げました。今でも、その信頼は揺るぎないものです」(前出・同)
同じく妻が事務所の社長を務めているのは高橋英樹や遠藤憲一。高橋真麻は20 日放送の『スッキリ』(日本テレビ)で両親の結婚当時のエピソードを語った。
「高橋は結婚当初、独身時代に作った1億円近い借金があったそうですが、亜紀子夫人は『借金も財産のうち。貸してくれるということは、この人にそれだけの価値があるということ』と、一生懸命やりくりして返済したそうです。その話を聞いた真麻は、『私はそれできないな、母はすごい』と」(スポーツ紙記者)
結婚43年を迎えた高橋夫妻だが「趣味は家族」というほど、今もラブラブで、現在は夫と娘の事務所社長として、細かな部分まで取り仕切っている。
「うちのカミさんは怖い」と恐妻家で有名な遠藤の妻・昌子さんも敏腕社長だ。
「遠藤と1歳年上の姉さん女房の昌子さんは結婚27年目。'07年に個人事務所を設立し、それからは夫人が社長兼マネージャーも務め、今でも現場についてきます。ギャラの交渉から仕事の内容まで、とにかく来た仕事は断らない。おかげで遠藤は『ずっと働き放し』とぼやいていますが…」(芸能関係者)
上川隆也も事務所の社長は妻で、こちらも高視聴率ドラマに欠かせない存在の俳優だ。やはり、大物俳優の陰には内助の功が欠かせないのか……。
「まず、ギャラのすべてが入るので多少安くても仕事を引き受けるので仕事が途切れない。起用する方も直接交渉しやすく、大手のような派閥のようなものがないのでキャスティングしやすい。
万一スキャンダルがあっても、妻が対応するので大事にいたらない(笑い)といったメリットもありますが、やはり夫のことを一番よく理解し、考えている妻だからこそという部分が結果としてあらわれるのでしょう」(芸能関係者)
『男は妻から』とはよくいったものだ。
<取材・文/小窪誠子>