ちゃんこ鍋店×ハウス食品、異色タッグで「冬の料理=クリームシチュー」定着目指す
都内にあるちゃんこ鍋専門店、神楽坂の「ちゃんこ黒潮」、門前仲町の「彩乃風」、浅草の「浅草ちゃんこ場」の3店舗のメニューに、2017年11月16日〜12月27日までの期間限定で特製のクリームシチューが加わる。
ちゃんこ鍋屋にクリームシチューが登場
開始に先んじて開催された試食会では、その内の「ちゃんこ黒潮」(東京都新宿区)の「黒豚とんこつのクリームシチュー」が提供され、参加者を楽しませた。
それぞれの店の看板メニューがクリームシチューに
ちゃんこ鍋屋でクリームシチューという異色のコラボレーションは、ハウス食品が実感したシチューの消費量の減少をきっかけにしているという。
「ちゃんこ黒潮」で開かれた発表会で、ハウス食品の宮戸洋之氏は、2011年以降、消費者のライトユーザー化による販売数の減少や、ネットで行った「冬に家庭で出てくるとうれしい料理」の調査では、クリームシチューは1位の「鍋料理」(63%)に大きく水をあけられて2位(40.2%)にランクインしたことなど、家庭におけるシチューの力が弱まっていることについて語った。
ハウス食品事業戦略本部食品事業第二部長の宮戸洋之さん
そこで出されたのが、今回のライバルである鍋料理への「直談判」で、冬の人気メニュー鍋の専門店にクリームシチューを扱ってもらい、魅力を発信していくという。
宮戸部長と「ちゃんこ黒潮」の後藤健二郎店主
今回、クリームシチューからの直談判を受け入れるのは、「ちゃんこ黒潮」、「彩乃風」、「浅草ちゃんこ場」の3店舗。それぞれ店の看板メニューをアレンジしたクリームシチューが期間限定でメニューに加わる。
「ちゃんこ黒潮」
試食会で出されたのは、「ちゃんこ黒潮」の「黒豚とんこつのクリームシチュー」で、店主の後藤健二郎さんは、
「黒豚とんこつは鹿児島県の郷土料理。今回はハウスさんとのコラボで、和風だしで具材を6時間ほど煮込み、最後にクリームシチューで更に煮込んで味を染み込ませている。和風だしはおでんに近い味わいだが、クリームシチューとも合う。ぜひ召し上がってください」
と、特製クリームシチューに自信をのぞかせた。
黒豚とんこつのクリームシチュー
まず目を引くのが大きく切られた大根とにんじんだ。6時間煮込んだ、との解説通り、どちらも箸で簡単に切れるほど柔らかく、芯までクリームシチューの味が染み込んでいた。
大根とクリームシチューは一見すると馴染みのない組み合わせだが、和風だしが橋渡しとなっているのか、その相性は抜群だった。
そしてメインの豚肉は軟骨がトロトロになるまで煮込まれ、口の中でほどけるほどの柔らかさ。
和風だしのクリームシチューは、白コショウのピリッとした刺激が濃厚な甘さを引き締めており、ご飯のおともとしてだけでなく、お酒のつまみとしても通用しそうだ。
ハウス食品は、2017年冬のキャンペーン「クリームシチューのライバル宣言〜お鍋に、負けたくない。〜」を展開中で、今回の「お鍋の専門店、ちゃんこ鍋屋に直談判!」はその第2弾となる。第3弾では、「とある企業」と共同開発したクリームシチューに合う新製品を発表する予定だ。