愛知県春日井市内のラーメン店が、台風の影響でイベントが中止になって大量のラーメンが残ったとツイッターで訴えたところ、力になりたいとの申し出が相次いだ。

その結果、1週間ほどで1000食分近くがなくなり、なんと麺は完売になってしまったのだ。

「今から行きます!」「拡散しておきますね!!」

店内で、麺を入れたケースを24箱も積み上げ、その傍らで、中年の男性店長が両手を床について嘆いている――こんな刺激的な写真が2017年10月24日、ツイッター上にアップされた。


ツイッター上に投稿された写真

投稿主は、台湾まぜそばなどを出しているラーメン店「ライトニングファイヤー」だ。

「台風の影響で恐ろしい程在庫が余りました...」。ツイートでは、21、22日の土日に開かれた地元の「春日井まつり」でラーメンが売れ残ったとして、こう切り出した。そして、売れ残ったラーメンについて、祭りより多めながら同じ価格の600円で24日から売り出すとし、「HELP ME!! 心優しい皆様、リツィートを!」と呼びかけている。

すると、大きな反響を呼び、「今から行きます!」「拡散しておきますね!!」といった声が次々に寄せられた。リツイートは30日現在で、5万件ほどにも達している。

この店のラーメンは、市役所の駐車場内で行われた人気イベント「春日井まつりinラーメン横丁」に出品されていた。祭り専用のメニューで、パスタのような食感の「トマトのまぜそば」だという。超大型の台風21号が東海地方に接近したのに伴い、土日は雨模様となり、22日正午でまつりが打ち切られる事態になっていた。


祭り専用のメニュー「トマトのまぜそば」

ところが、ツイートが注目を集めた結果、10月24日は、店の前に行列ができるほど客が集まった。

店長「みなさんが力を貸して下さったおかげ」

ラーメン店は、こう喜びを爆発させた。しかし、この時点ではまだ「信じられないぐらい在庫」があるとも明かした。店内が10席しかなく、スムーズに回っても1日250人ぐらいが限界だからだという。

それでも、店を訪れる客は多かったらしい。台風22号の影響で週末はまた雨模様となったものの、30日未明になってツイッター上でこう告げた。

前日の29日日曜日昼に、祭りで残ったすべての麺が完売したという報告で、「本当に奇跡です......」とつぶやいている。余っているというラーメンの具は、トマトミンチだといい、それもなんとか使い終えたいとしている。

ライトニングファイヤーの井口店長(36)は30日、Jタウンネットの取材にこう答えて、客に感謝の意を示した。

「麺が大量に余ったというツイートのインパクトが強くて、麺がどんどんなくなりました。火、木、金は、10席のところ1日で200〜250人も来ていただきました。結果として具材が残ってしまいましたが、トマトミンチも火曜日にはなんとかはけそうです。これも、みなさんが力を貸して下さったおかげだと思っています」