西武のレジェンド おかわり君はどれほどスゴイのか?
驚異の本塁打率誇る西武・中村はどこまで本塁打数を伸ばすのか?
19日に西武の中村剛也が今季20本塁打、通算350本塁打を記録した。史上30人目、現役では巨人の阿部慎之助、村田修一に続き3人目だ。
中村は1394試合目で350本塁打を達成。これは史上7番目のスピード記録だった。所要試合数の最短10傑は以下。
1位カブレラ 1169試合目(2011年5月14日)
2位落合博満 1257試合目(1990年5月8日)
3位田淵幸一 1268試合目(1980年4月29日)
4位王貞治 1273試合目(1968年9月21日)
5位T・ローズ 1278試合目(2005年6月14日)
6位秋山幸二 1335試合目(1994年10月1日)
7位中村剛也 1394試合目(2017年7月19日)
8位原辰徳 1455試合目(1992年9月25日)
9位野村克也 1482試合目(1966年10月6日)
10位清原和博 1499試合目(1997年8月21日)
中村は日本人で5番目のスピード達成で、本塁打数通算2位の野村克也よりも早いペースで大台をクリアした。また350本塁打以上の打者では、中村は本塁打率(打数÷本塁打)でも5位につけている。以下が本塁打率の10傑。
1位王貞治 10.66(868本塁打)
2位田淵幸一 12.41(474本塁打)
3位カブレラ 12.63(357本塁打)
4位T.ローズ 13.52(464本塁打)
5位中村剛也 13.58(350本塁打)
6位清原和博 14.88(525本塁打)
7位落合博満 14.95(510本塁打)
8位山本浩二 15.02(536本塁打)
9位門田博光 15.64(567本塁打)
10位原辰徳 15.74(382本塁打)
日本人選手では王、田淵につぐ3番目のハイペースだ。ホームランバッターはがっちりした大男が多いが、公式体重102キロの中村剛也は350本塁打者の中では、清原和博の104キロに次ぐ重量級だ。
球団史上でも最多本塁打誇る中村
一方、昨年9月10日のソフトバンク戦で中村剛也はシーズン21本目の本塁打を打ったが、これは通算330本塁打。ライオンズの本塁打記録を更新する一打だった。西鉄、太平洋、クラウン、西武を通じてのライオンズの本塁打10傑は以下。
1位中村剛也 350本
2位清原和博 329本
3位秋山幸二 328本
4位カブレラ 273本
5位中西太 244本
6位石毛宏典 235本
7位豊田泰光 190本
8位竹之内雅史 179本
9位和田一浩 177本
10位中島裕之 162本
あのAK砲を一気に抜いて、ライオンズ史上の本塁打王になっていたのだ。
1950年の創設以来、ライオンズは九州の覇者として一時代を築いた。また埼玉県に移転して西武ライオンズとなってからも、1982年から92年までの11年間で8回日本一になるなど、最強チームだった。しかし、主力選手の多くは、ライオンズでキャリアを終えることなく他球団に移籍した。このため、個人通算成績は意外に大きな数字ではない。本塁打10傑の選手の中でも、フランチャイズプレイヤーは中村剛也と中西太の2人だけだ。そういう意味でも、中村は西武ライオンズのレジェンドというべき存在だ。
現在、33歳の中村はこれまで規定打席に到達した6シーズンすべて本塁打王をとっている。20本塁打はトップの柳田悠岐と3本差。今季のパ・リーグは20本塁打以上が6人と混戦状態だが、そういうときにこそ中村の経験が生きてくるかもしれない。これからも中村剛也の打棒から目が離せない。(広尾晃 / Koh Hiroo)