レジ待ちを解消? ファミマが「次世代コンビニ」でLINEと提携、Amazon Goに対抗
カバンに商品を入れ、店を出るだけで会計が完了する「Amazon Go」。ファミリーマートから、これに似た次世代コンビニが登場します。

伊藤忠商事・ファミリーマート・LINEの3社は、LINEのクラウドAIプラットフォーム「Clova」を活用した「次世代コンビニ」を推進する業務提携を締結したと発表しました。

Amazon Go​​​​​​は、AI技術を用いた次世代コンビニです。消費者は商品をバッグに入れ、コンビニから店を出るだけで会計が完了。レジ待ちで煩わしさを感じることはありません。これらは、センサーや深層学習、画像認識などの技術で実現しています。

「レジで会計」もう古い? 魔法のようなコンビニ『Amazon Go』2017年にオープン



ファミマの次世代コンビニも同様にAIを活用します。発表会場ではそのコンセプトムービーも披露されました。内容は次のとおりです。

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​​​​​入店時には、Amazon Goと同様にスマートフォンを入り口にかざします。するとユーザー認証が完了。店内には至るところにディスプレイがあり、客の属性に応じて商品をレコメンドします。会計は画像認識で一瞬で完了するので、店員が商品の1つ1つを手にとってバーコードを読み取る手間を省きます。決済は、スマートフォンのLINE Payで完了する仕組みです。

​​​​​棚の商品が減ってくると、​​​​​機械が自動的に補充。​​​客の購買行動を予測し「ファミチキがあと何分で売り切れるので、仕込みを始めてください」といった提案もこなせます。


左からLINE代表取締役社長の出澤剛氏、ファミリーマート代表取締役社長の澤田貴司氏

ファミリーマートの澤田貴司社長は、次世代コンビニがAmazon Goに似ているとコメント。その上で、違いを次のように説明しました。

「(Amazon Goと)何が違うのかというと、従業員が働いている姿があるということ。いちばん重要なのは、あそこで働いている人達が笑顔で仕事をすることです。我々は人が宝だと思ってますし、これが最終的に素晴らしい地域・社会貢献になると信じています」(澤田社長)

とはいえコンビニ業界では人手不足が喫緊の課題。AIによるオートメーション化の推進は、その課題の解消に一役買いそうです。同様の次世代コンビニはローソンも開発するなど、各社が参入し始めています。従来のコンビニという概念は、そう遠くないうちに過去のものになってしまうかもしれません。