XFN-ASIAによると、中国石油大手CNOOC(中国海洋石油)による米石油大手ユノカルの買収に反対する米議会議員が、同じくユノカルの買収を目指している同業のシェブロンから、2002年以降だけで合計10万ドル以上の政治献金を受けていたことが明らかになった。経済誌フィナンシャル・タイムズ電子版が、米市民団体センター・フォー・レスポンシブ・ポリティックスのまとめた資料を基に報じた。

  それによると、CNOOCのユノカル買収発表以前に、ブッシュ大統領に対して買収による懸念を手紙で訴えたリチャード・ポンボ下院議員は、過去3年にわたり、シェブロンから1万3500ドルの献金を受け取っていた。後日送付され同様の内容が記されていた書簡に署名した他の下院議員41人のうち、22人が政治献金を受け取っていた。

  CNOOC関係者は、「シェブロンは、劣っている条件を見直すより、政治的な手段を使うほうが安くつくと考えたのだろう」としている。一方、シェブロン関係者は「議員は自分自身の考えで行動をする。我々の申し込みの確実性があるとするならば、提示した条件で十分優れているからだろう」と買収疑惑を否定した。 【了】