「ねほりんぱほりん」山里亮太&YOUに聞く「プライベートでもモグラになってお互いを掘り合ってる」

写真拡大 (全6枚)

前回より続いている、山里亮太&YOUの直撃インタビュー。巷で話題沸騰中『ねほりんぱほりん』の内側、そしてモグラの“中の人”としてお二人がどのような気持ちで番組と対峙しているかを掘り起こしています。

あと、このインタビューはお二人の声を脳内再生しながら読んでいただきたいんです。山里さんとYOUさんのパーソナリティの違いが、言葉の節々から思いっきり表れてるから。是非とも。

現役の極道を番組に呼びたい 「聞きたいこと、いっぱいある!」(YOU)


──今までいろんな人が番組に登場しましたが、それとは別に山里さんとYOUさんの「こんな人に話を聞いてみたい」という案はございますか?
YOU (熟考して)う〜ん、悪いことをしてる人。


山里 悪いことをしてる人は、たしかに。「悪いなぁ〜!」って思いたいですよね(笑)。
YOU 「悪い人っているんだなぁ〜!」って、思いたい。
山里 「そんなことをするんだ〜、悪い人」って。ただ、現役の悪い人を呼べないっていう。
──ハハハハハ!
山里 この流れで名前を出して“悪い人”に思われたら怖いんですけど、ずっと前々から言ってるのはNHKの会長に来ていただきたい。
YOU そうですねえ。
──ブハハハハ!
山里 悪い人じゃないですよ? 今、いちばん好奇心をくすぐられるので。
YOU やり口とかを聞きたい。
──やり口(笑)。
山里 方針って言うんですか? 「やり口」って言い方だと悪意があるんで、YOUさん(笑)。方針を知りたいというかね。あと、この機会でもし奇跡的にタイミングが合えばプーチンとかね。
──ハハハハハ! 面白そうですね(笑)。親日家ですし。
山里 ちょっとずつ親日家になってますからね、プーチンも。あと、匿名性に気を付けるとしたら、YOUさんはずっと「極道」って言ってるんですけど(笑)。
YOU ヤクザの上の方の人とお会いしたことがないので、トップと会いたいですね。(手で線を作って)ここから下の人はあるんですけど、本当にトップの人と会ったことがないから会いたいなあ……。
──そういう方に、どんなことをお伺いしたいですか?
YOU よく行くレストランとか聞きたい! 服をどこで買ってるのかとか。「チャカって練習するの?」とか。
──ハハハハハハ!
YOU 普通に聞きたいこと、いっぱいある。「本当に殺すの?」とか。
山里 「そこはやめてくださいよ、モグラさん」とか乗ってくれたりして。「殺しますよ〜?」とか(笑)。
──ブハハハハハハ!
山里 あと、NHKで言ったら紅白歌合戦の大事なことを決めてる誰か。
YOU スタッフ。
山里 選考理由も知りたいですし。
YOU 言えねえだろう!
──色々、聞きたいことありますよね。SMAPのこととか。
山里 そうです。言えないですよね……。

『ねほりんぱほりん』は、本来レギュラーでやるような番組ではない


山里 でも、来ていただければどなたでも。このチームはすごくがんばって取材してくれますし、我々はそれに乗るだけで。僕は前もって誰が来るか把握してますけど、YOUさんに関しては当日に知るんです(笑)。
YOU 何も知らずにスタジオに入りますから、誰が来るかも知らなくて。
──目の前に来て初めて知るんですか!?
山里 当日にYOUさんから「ねえ、今日誰が来るの?」って聞かれて「今日は○○ですよ」「へぇ〜!」から始まります。
──YOUさんはアドリブで(笑)。
山里 はい。好奇心の赴くままに聞くっていう。
──ちなみに「こんな人を呼んでほしい」という意見を、お二人からスタッフさんに伝えることはあるんでしょうか?
山里 今のところ、してないですよね?
YOU そんな、責任が飛び火するようなことはしないです。
──ハハハハハ!
山里 一生懸命調べたのに、全然何も広がんなかったというのも可哀想なんで。
YOU それは、信頼してお任せしています。
──たしかに、この番組はスタッフさんが物凄いなあと思っていました。取材もきめ細かいですし。
山里 いや、本当に大変だと思いますよ。これ、レギュラーでやるようなものじゃないですから、本来。
──本来、そうですよね。
YOU ね? だから無理しないで半期に一度で、ずっとやればいい。大変ですもん……。
山里 これだけ楽しい番組、面白い番組ですからね。延命処置みたいに急に薄いところを掘り下げるくらいだったら、華々しく散りたいですね。
YOU 掘るところがなくなったら、一旦とっととやめた方がいいですよ。
──たしかに、一回一回濃いものを出してくれた方が視聴者としてもうれしいです。
YOU ね?
山里 それくらいの覚悟で、お邪魔させてもらってます。

プライベートでも、ねほりんとぱほりんになって会話してる


──これは無茶振りの質問になるかもしれないですけど、お二人がこの場でねほりんとぱほりんになったつもりで、山里さんがYOUさんに、YOUさんが山里さんに聞き出したいことはございますか?
YOU いいんですか、そんなこと喋り始めて?
山里 (即座に)ダメです。YOUさん、また後日に。それは我々、酒の席でよくやり合ってるんです。


──やってるんですか?
山里 まあ、基本的に僕は掘られっぱなしですね。
──言える範囲で内容を教えてもらってもいいですか?
山里 言えないですねえ。
YOU 無理っすねえ。
──無理ですか(笑)。
YOU ハハハハハ! “バシッ!”って遮っちゃって(笑)。
山里 フハハハハ! いつか、言える日が来たらねえ(笑)。我々がお互いを掘り合う場にいちばん必要なものとして「アルコール」があるんです。
──あぁ、なるほど(笑)。

「もし他の人がこの番組をやってたら、うらやましがると思う」(山里)


──『ねほりんぱほりん』が始まってから、今回のように番組についての取材が増えていると思うのですが、この現象をお二人はどう思われていますか?
山里 「関われてラッキーだな」って思ってます。ねえ?
YOU うん!
山里 もし、他の人がYOUさんとこの番組をやってたとしたら「うわぁ〜。いいなあ、あれ!」って思うと思います。


YOU ウチらも、他の芸人さんとかがやってる面白い番組を観て「いいなぁ〜っ!」って思うんで。そういう風に思い合うのは、いいことですからね。
──大学の先生や専門家の方々も、『ねほりんぱほりん』のことはすごく評価しているみたいです。いろんなところでこの番組の評価を目にしますが、みんな絶賛してるんですよ。
YOU だろ? 大いに学びたまえ(笑)。
山里 うむ、がんばるが良い。だって、スタッフさんはメチャメチャよくやってくれてますもん。そりゃあ、それくらいの評価をいただかないと。
YOU 時間もかけてるし、面白いことをしていらっしゃるので。
山里 費やしてる時間が違います!

普段通りに喋ってれば、職人さんが人形に“命”を込めてくれる


──この番組は、ネットを始めとして巷でもすごく話題になっています。
山里 みんなが「面白い」と言ってくれるのは、やっぱりうれしいです。興味深い人にいろんなことが聞けるし。
YOU あと、画が無いのが楽?


──ああ、そういうものですか!
YOU (足を組んで姿勢を崩して)こんなになって「あぁ〜、そうなんだ」って。今日は撮影があるからちゃんとしてますけど、別にお化粧する必要もないし、超ラク! もう、全部これになればいいのに。「全部、モグラでいいのに」とか思う。
山里 全システム、これにしてほしいくらいですよね。
YOU 私、別にテレビ出たいわけじゃなくて、喋りたいからやってるから(笑)。もう、ベストですね!
──他の番組でもぱほりんで出たいくらいの(笑)。
YOU 出たいです。
──山里さんは『スッキリ!!』(日本テレビ系)で声だけの出演をされていますし、YOUさんはすごく特徴的な声でいらっしゃいます。この番組のように声だけで出演される時、気を付けていることはありますか?
山里 いや、YOUさんといつも通り楽しく喋っていて、それ以上でもそれ以下でもないというか。ただ、オンエアで観る時に僕がボソボソ喋っているのが聞き取りにくいから、一文字一文字を明確にして。でも力があまり入ってると『ねほりんぱほりん』っぽくないので、そういうのを探したりはしました。
──プライベートっぽい空気感は意識されているんですか?
山里 そうですね。いつもYOUさんと喋ってる感じが出たらいいなって。それ以外は、特に声だけだからといって気を付けてることはないです。
──たしかに、お二人の素の空気感は我々にも伝わってきています。
山里 あと、ラジオとか声だけの仕事って、皆さんがちゃんと聞き取れるように意識するポイントが多いんですけど、この番組は人形が完璧にその時の僕らの空気感を再現してくれるんで余計な心配がいらないんですよ。ただ単に喋ってれば、後からねほりんとぱほりんが命を込めてくれる。素晴らしいと思います。本当に職人芸!
YOU うん、すごい。


──保育士さんの回で、ブタさんが自分の給与明細を見てびっくりするくだりも絶妙でしたよね。
山里 絶妙。本当に、NHKさんが数十年かけて培った技術を活かして。
YOU 大ベテランさんなんだって。
山里 一番長くてキャリア50年くらいの方もいらっしゃるそうですよ。だから、「NHKの技術の最高の無駄遣い」って言われてます。
―ーブハハハハ!
YOU 音声を消してご覧ください!
山里 そうしたら、子どもたちも楽しめますから。
YOU 「ブタさん、かわいいなぁ〜」って。
山里 子どもには、音声を消して。
YOU 大人の方は、両方で観ていただいて。


『ねほりんぱほりん』は、毎回が“伝説の日”


──最後に、これからの番組の豊富や見どころをお願いします。
山里 我々の番組の性質上、いつ終わるかわかりません。一回一回が“伝説の日”かもしれないので、見逃すことなかれ!
──YOUさんは?
YOU 右に同じです。
山里 必殺技の「以下同文」でございます。
YOU ウフフフフ。

2017年の幕開けは『ねほりんぱほりん』と共に


さすが、“攻めてるEテレ”のトップランナーだけある。この番組、局からもプッシュされてます。なんと元旦の1時15分〜5時まで、4時間弱という長尺にわたって放送されるは、その名も『あけまして、ねほりんぱほりん』なる特別番組。
2016年に放送された同番組の内容を振り返りつつ、山里さんとYOUさんがトークするという『ねほりんぱほりん』の総集編的内容になるようです。

収録現場をチラッと見学させていただいたのですが、ねほりんとぱほりんの言動を見ながら山里&YOUが感想を述べるという二重構造がとても面白い! 特に、普段はオンエアを観ていないというYOUさんが自身の発言を確認して、しかも一瞬反省したりして。また、そんな二人が人間の姿のまま人形を見にスタジオを回るロケを敢行します。なんですか、そのメタ構造は!
あと、今まで登場した“訳ありさん”(ブタ)の番組出演後の今の暮らしぶりも元旦には紹介してくれるようです。予想外な現状になってる人もいて、すごく興味深かったなぁ……。

人間の業を、見事に浮き彫りにさせている『ねほりんぱほりん』。教育の要素を担うEテレに実はふさわしい、攻め気の番組です。
(寺西ジャジューカ)