今夜9話「IQ246〜華麗なる事件簿」織田裕二vs稲垣吾郎のバトルが弱すぎる
奏子と沙羅駆の間に唐突に絆が生まれてないですか?
第7話では、様々な殺人事件の黒幕であるマリア・Tこと森本朋美(中谷美紀)がアッサリ警察に逮捕されてしまい、「IQ300もあるはずなのに、こんなに簡単に逮捕されちゃうなんてバカなの!?」と思わずにはいられなかった日曜劇場『IQ246〜華麗なる事件簿』(TBSテレビ系・日曜21:00〜)。
しかし第8話では、IQ246の持ち主・法門寺沙羅駆(織田裕二)も殺人容疑をかけられて逮捕されてしまったのだ。……コイツもやっぱりバカなのかな!?
この『IQ246』でも、警察に留置されている沙羅駆の無実を証明するため、和藤奏子(土屋太鳳)と執事の賢正(ディーン・フジオカ)が奔走することになるのだが、賢正はともかく、奏子と沙羅駆の間にそこまでの絆が形成されていたとは……(奏子は毎回睡眠薬を飲まされて寝ているだけだったし)。
せめて第2シリーズくらいまで引っ張って、この展開ならもっと燃えることができたのに!
まあ、奏子は誰のことにでも親身になっちゃいそうなおバカキャラだからいいのか。
せっかくの稲垣吾郎がバカ刑事にしか見えない!
この第8話では3つのストーリーが同時進行している。
・沙羅駆に容疑がかけられた殺人事件の真犯人は誰なのか?
・かつて沙羅駆にやり込められたことのある警視庁捜査一課管理官・牛田寛人(稲垣吾郎)とのバトル
・そんでマリア・Tは何をしてるの?
ゲストは稲垣吾郎ということなので、牛田 vs 沙羅駆が今回のメインストーリーということなのだろう。
8年前、みずから指揮を執りながら2週間経っても進展がなかった誘拐事件を、たった1日で沙羅駆に解決されてしまい、キャリアを傷付けられたと考えている牛田は、今回の殺人事件だけではなく、一連のマリア・T事件の黒幕が沙羅駆だったのだと思い追求していく。
薄汚いヒゲを生やした吾郎ちゃんの演技も相まって、とっても面白くなりそうなエピソードなのだが、奏子&賢正の捜査の方に時間を取られてしまい、イマイチ消化不良のまま終わってしまった。
確かに、おバカなりに一生懸命捜査をする奏子はかわいかったし、賢正のカッコイイ見せ場もいっぱいあった。さらに賢正が「先生」と呼ぶ、わけありげなホームレス(花王おさむ)という、いい味出している新キャラまで登場する始末。
おかげで、ますます牛田 vs 沙羅駆の分量が削られてしまい、ただ単に逆恨みしたバカな刑事が沙羅駆に因縁をふっかけていたけど、全部誤解でした……というだけのエピソードになってしまったのが残念だった。
この牛田、第1話から登場していて、ちょいちょい沙羅駆たちと対立するというキャラでもよかったと思うのだが。今後もまた出てくるのだろうか?
マリア・Tの正体がまた分からなくなってきたぞ
そして、沙羅駆に容疑がかけられていた殺人事件の黒幕は案の定、マリア・T。
沙羅駆からパクッたコート&帽子&手袋で殺人をして、そのまま逃げれば、殺人現場に沙羅駆の指紋やDNAがいっぱい残るし、コート&帽子も目撃されるはず! ……という例のごとくなツッコミどころ満載のトリックで沙羅駆をハメようとしていたのだ。
コレにまんまと引っかかって沙羅駆を逮捕しちゃう警察も警察だけど、そもそも沙羅駆の手袋をパクッてそこら辺のものを触りまくったとしても、DNAはともかく指紋ってつくもんなんだろうか?
沙羅駆のコート&帽子&手袋をどうやってパクッたのかも不明なままだったし……。
まあ、マリア・Tの仕掛けるトリックがボンヤリしているのはいつものことなのでいいとして、問題は警察に拘留されているはずのマリア・Tがどうやってメールで殺人方法の指南をしていたのか!?
……とか思っていたら、マリア・Tが隠し持っていた毒薬(?)を飲んで死んじゃったよ。
これでマリア・T事件は解決……なんてことは当然なく、予告編によるとマリア・Tの犯行は続いていくようだ(なんでそこでネタバレしちゃうのかなぁ〜?)。
マリア・T=森本朋美と正体が判明した時には「そんな誰でも予想出来そうな正体なの!? ひねりなしかよ!」とディスってしまいましたが、ここに来てマリア・T=森本朋美というのはフェイクで、他に黒幕がいた説が持ち上がってきましたよ。
こうなってくると、マリア・T(もしくはその黒幕)の正体が誰なのかまったく予想できなくなってきて、続きが気になりまくりですよ。
言動が極端すぎて逆にアヤシイのと、過去に沙羅駆との因縁がありそうという意味では賢正あたりも候補になりそうだけど……。
今までまったく出てきていない新キャラが登場してきて「私が黒幕だったのだー!」とかは勘弁してもらいたいところだ。
残すところあと(たぶん)2話。キレイに終わってくれるんでしょうか?
(イラストと文 北村ヂン)