人間大砲でニフティ社長を飛ばす情熱ってなんだろう。渋谷サブカル戦争に東京カルチャーカルチャー参戦

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「おい人間大砲なんて聞いてねぇぞ!俺は!」
「社長、人間大砲の弾になった経験は?」
「あるわけねぇだろ!出せ早く!」

12月5日に行われた『東京カルチャーカルチャー 渋谷移転記念パーティ』。つなぎ姿で「人間大砲」の中に入っているのはニフティの社長。カウントダウン5秒前、祝砲とともに社長が飛ばされてしまう……!


渋谷から新たなサービスを


東京カルチャーカルチャーは、株式会社ニフティが運営しているイベントスペース&飲食店。2007年にお台場で誕生し、トークイベントを中心に様々なイベントが開催されてきた。その通称「カルカル」が12月7日に渋谷へ移転する。これまでお台場まで行く必要があったのが、渋谷駅から徒歩5分という好立地になったのだ。


移転記念パーティーは、ニフティ株式会社代表取締役社長 三竹兼司氏の挨拶から始まった。ニフティは元々フォーラムから始まり、ネットを通じて人と人とをリアルに結んできた会社。カルカルもその理念でできており、今までのお台場カルカルは「濃い人しか来ない」と振り返る。


逆に言えば、わざわざお台場まで来るほどイベントを楽しんでいるということ。さらに新しいつながりを生むために「渋谷という街から世界に通用するサービスを創出し、ますますこの場を盛り上げたい」と語る。確かにお台場は遠かったんですよね……。渋谷なら平日夜のイベントでも会社帰りに寄りやすい。昼間のイベントも積極的に始めるそう。


続いて行われたのは、ご存知「デイリーポータル Z」による祝賀パフォーマンス。登壇するのはWebマスターの林雄司氏。ここで「人間大砲」で社長を飛ばすことが明らかに。社長の挨拶のときから舞台袖にずーっと立っていた赤丸のボードは、人間大砲の的だったのだ……!

社会人なのでリスクを計算します


この人間大砲、そういえばカルカルの入り口に置いてあった。なんだろう?ワインでも出るのかな?と思ったら、そこそこの武器だった。


これから人間大砲を発射するとはいえ、みんな一応大人である。社会人としてはちゃんとリスクを考えないといけない。仮に事故が起き、店内で火災が発生するとなると、カルカルが入っているビル(Cocoti)全館でスプリンクラーが作動してしまう。大事故である。社長の怪我は治るとしても、失ったテナントは二度と戻らない。


というわけで、念のためマネキンでテストをした、という動画が流れますが……


地面に打ちつけられるマネキン。着地の衝撃がすごい。「人間大砲って、これまで30件くらい死亡事故が起きてるらしいですよ。でも飛行機事故より少ないですよね(林)」「なんで飛行機事故と比べんの(横山)」

さてテストも完了(?)したので、いよいよ発射である。
「カルカルの入口と中継がつながってます」と呼び込むと、スクリーンにはマイクを持った編集部の安藤さんの姿。そして、さっきまでスーツ姿で挨拶していた社長は、つなぎ姿にヘルメットで大砲の中にすっぽり収まっていた。


社長・発射!


誰も体を押さえてないのに「人気が出るとかいいよ!早く出たい!」と、口では激しく抵抗している社長。話を聞かない安藤さんにより、問答無用で始まるカウントダウン。5……4……3……2……1……!



ドーーーン!


ステージ上からの「バーン!」という音に振り向くと、的から人間の足が!これはまさか……


まるで往年の引田天功の遊覧船大爆破のように、命からがら出てくる社長。BGMはアルマゲドンのテーマ。無事に社長が生還……!

社長「さっき挨拶で『これから新規ビジネスやりましょう』って言ってさ、これはないでしょこれは!」
林「いや、忘年会で人間大砲やりたいって人いたらこれ出しますんで」


祝賀パフォーマンスは「今後ともどうぞカルカルをよろしくおねがいします」という社長の挨拶で幕を閉じました。かなりの一大事だったパフォーマンスですが、振り返ってみるとわずか10分の出来事でした。内容が濃すぎます。


4月には円山町に「LOFT9 Shibuya」ができ、カルカルの移転によってにわかにトークイベントが活気づく渋谷界隈。これは全面戦争だ……!というよりも、イベントのディープさなどからうまく両者の住み分けができれば、新たな盛り上がりを見せてくれるはず。とりあえずスプリンクラーが作動しなくてよかったです。

(井上マサキ)

そして→デイリーポータルZ「人間大砲のやりかた」