もしかして自分も

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頑固に自分のやり方を押し付けようとする、やたらと話が長い、すぐに怒りだす......。後輩や部下に対し、そんな態度で接すると「老害」と煙たがられるのがおち。それが敬すべき大先輩であれば、苦笑しながらも「はいはい」と顔を立てて事は済みそうだが、今や、年齢にかかわらず「老害」に厳しい目が注がれる時代。「まだ若いから関係ない」「自分は被害者の側」と楽観するのは危険だ。

保身や出世欲で周りが見えない

「40代会社員の『老害化』が止まらない」――こんな見出しの記事が、「日刊SPA!」に掲載されている(2016年6月14日)。

同記事に登場する人事戦略コンサルタントの松本利明氏によると、老害の中年は4つに分類できるという。

若手潰し型―「出世コースにいて、仕事に対してのやる気は持っていて、自分が出世するためには手段を択(えら)ばない暴君」で、意見が対立する部下にきつく当たるほか、私用に部下を使うこともある

俺様ルール強要型―「仕事に対するやる気はないものの、年功序列的に出世コースに一応いる」人で、「自分に報告・相談がない事柄は『聞いてない』と拒否することで存在感をアピールし、満足する」

陰湿職人型―出世コースから外れているが仕事のやる気はあり、自分の領域を侵されたくないために知識やスキルを他人に教えず、優秀な若者の足を引っ張る

居場所死守型―出世コースから外れ仕事へのやる気も低いタイプで、部下に仕事を押し付けつつ、会社に全力でしがみつく

同記事では、老害中年に共通するのは、「保身や出世欲に走るがゆえに周りが見えなくなり、害悪を振りまいている」点だと指摘している。

誰もが老害起こす可能性がある

「40代で老害と呼ばれてしまうなんて......」と驚くのはまだ早い。

「週プレNEWS」には、何と「"30代老害"社員」が急増しているとの記事が(16年2月1日)。

産業医の大室正志氏は、30代老害が増えているとして、その特徴を、

「会社に入ってからも『ありのままの自分』を守り続け、本来は20代のうちに身につけるべき仕事の基本や会社のルールをほぼスルーしてきた」「そのまま30代になった時、仕事のスキルも経験値もなくて行き詰まり、しかしプライドだけは相変わらず高い」「承認欲求を保つために、若手社員に筋違いのアドバイスや説教をしてしまう」

と説明している。人並みに成長する機会を逸し、仕事もろくにできないくせに、後輩に対して知ったような口をきく、そんな困った若年寄の姿が目に浮かぶようだ。

実際、ツイッターを見てみると、あるわあるわ。

「なぜ40代から老害化するんだろか。面倒な上司ばっかりでつかれた」「30代の人。飲み会をたった1回行かないだけでグダグダ文句言うとか老害かよ」「自分のした苦労は、例え無意味なものでも、それを新参にも経験させなきゃ気が済まないとかどこの老人かよ 20代だか30代でクソ老害とか哀れなものだぜ」

など、40代以下の老害の被害報告がしばしば投稿されている。

「○歳代が老害、とかじゃなくて、30代でも20代でも それより若い世代からすりゃ老害たりうる層や人間はいるよ。それに誰もがそうなる可能性もある」「変化するのをやめた人がいわゆる老害ってやつになるのさ」

と、もはや老害に年齢は関係ないという声さえ聞かれる。

クイズ投稿サイト「トイダス」には、「30代からの老害診断」というのがあり、「老害っぷり」を自己判定できる。もしや自分も......と思い当たるふしのある人、チェックしてみてはいかがか。(MM)