左から 高校時代の関根 大気選手、大井 友登選手

 愛知県内では愛工大名電、中京大中京とともに、熾烈な争いを展開する東邦。夏の甲子園出場回数は16回であり、1977年の準優勝が最高成績となっている。一方で、春の選抜に関しては優勝回数4回と、中京大中京と並んで歴代1位。出場回数も27回で歴代4位となっており、春に強い東邦として知られる。今回は東邦のつながりを紹介していきたい。

歴代を振り返ると打者の逸材が多い

 かつては東邦商として名をはせていたが、その後、校名変更。1977年にはバンビと呼ばれた1年生投手・坂本 佳一選手の活躍で決勝まで勝ち進んだ。そして当時の主将だった森田 泰弘氏が、2004年秋より、東邦高校の監督となっている。

 現役のプロ選手としては、先日今季限りで引退を表明した朝倉 健太投手(中日ドラゴンズ)、同じく中日にて活躍する岩田 慎司投手(中日ドラゴンズ)がおり、投手輩出が目立った2000年代前半であった。しかし近年においては、チームとして走塁・打撃を重視しており、足を絡めた破壊力ある攻撃が特徴となっている。よって、「侍ジャパン大学日本代表 対 NPB選抜」にて、NPB選抜にも選ばれた石川 貢選手(埼玉西武ライオンズ)や、パンチ力のある打撃が魅力的な関根 大気選手(横浜DeNAベイスターズ)などのように、野手の輩出が目立つ。

 新チームは1年生ながら甲子園で活躍した藤嶋 健人投手など逸材が揃い、昨年、野球部訪問の取材で伺ったとき、森田監督も「この代は強くなりますよ」と期待を込めていた。来年は東邦の年とすることができるだろうか。

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[page_break:近年の卒業生を紹介]近年の卒業生を紹介

 卒業後は、中部大や名城大などの地元の高校へ進学する傾向が強い。近年では関根選手や石川選手といったプロ入り選手だけではなく、リーグ戦で完全試合を達成した丸山選手や法大で活躍する柴田選手など中央球界で活躍する選手が出てきているだけに今後の東邦の選手たちの進路にも目が離せない。

■2000年卒・朝倉 健太(中日ドラゴンズ)

■2005年卒・岩田 慎司(明治大−中日ドラゴンズ)

■2009年卒・橋本 領太(名城大−信越硬式野球クラブ)

■2010年卒・石川 貢(埼玉西武ライオンズ)

■2011年卒・小森 誠(中部大−ジェイプロジェクト)・上村 勇太(JR東海)

■2012年卒・飯田 達也(中京大)

■2013年・丸山 泰資(東海大)・柴田 圭輝(法政大)

■2014年卒・関根 大気(横浜DeNAベイスターズ)・三倉 進(早稲田大)・東 龍也(名城大)・原田 一輝(愛知東邦大)・松井 聖(中部大)・石田 健人 マルク(龍谷大)

■2015年卒・大井 友登(三菱自動車岡崎)・鈴木 大輔(東海大)・宮沢 一成(立正大)

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