イチローの「憧れ」であり、親交も深かったケン・グリフィーJr.は殿堂入りが確実視されている[getty images]

写真拡大

 現地時間7月26日(日本時間27日)、MLBの野球殿堂入り式典がニューヨーク州のクーパーズタウンで行われた。

 今年は300勝左腕のランディ・ジョンソンやペドロ・マルティネスら4名が殿堂入りを果たしたが、アメリカの大手スポーツメディアのひとつ『FOX sports』は早くも来年度の殿堂入り選手の予想を発表した。選ばれたのは以下の10名。

(1)マイク・ピアザ

(2)ジェフ・バグウェル

(3)ティム・レインズ

(4)カート・シリング

(5)ロジャー・クレメンス

(6)バリー・ボンズ

(7)ケン・グリフィーJr.(初年度)

(8)ジム・エドモンズ(初年度)

(9)トレバー・ホフマン(初年度)

(10)ビリー・ワグナー(初年度)

 12度のオールスター選出を誇るマイク・ピアザは、次回で4度目の挑戦となる。殿堂入りには記者投票で75%の得票が必要となるが(※記事下部参照)、2015年度は69.9%の指示を得ており、来年は75%に届く可能性が高いとみられている。

 また、実績は十分も“疑惑”によって邪魔されている選手というのもいる。ジェフ・バグウェルやロジャー・クレメンス、バリー・ボンズはその代表的な選手で、ステロイド使用の疑惑のせいで殿堂入りへの道は遠く険しい。

 殿堂入り資格取得初年度となる選手たちの中では、ケン・グリフィーJr.が一歩抜き出た存在。レッズ時代は苦しんだものの、通算630本の本塁打を記録しており、初年度でどれだけの得票を集めるのかに注目が集まっている。

 なお、今までマリナーズから殿堂入りした選手というのは一人もおらず、ケン・グリフィーJr.にはその期待も高まっている。

 その他にも、後にマリアノ・リベラも達成し、記録は破られるが、メジャー史上初の600セーブを達成したトレバー・ホフマンも注目の一人。救援投手の殿堂入りというのは傾向的に厳しいものの、1年目からチャンスはあると見る評価も少なくない。

 果たして、次に殿堂入りの栄誉を掴むのは誰か。早くも議論は加熱している。

◆ アメリカ野球殿堂とは...

 野球界で偉大な業績を残した人物や野球界の発展に寄与した人物を表彰するもので、1936年に開始。表彰者はニューヨーク州クーパーズタウンの野球殿堂博物館のギャラリーにレリーフが飾られる。

▼ 選考対象=MLBで10年以上のプレー経験を持ち、引退から5年以上が経過した選手。

→ 選考対象となった選手は全米野球記者協会(BBWAA)の適性審査委員会で殿堂入り候補者とするか否かが議論され、候補者として認められた後、ようやく殿堂入りの可否を問う投票にかけられる。

▼ 選考方法=全米野球記者協会(BBWAA)に10年以上在籍している記者たちによる投票で、全体の75%以上の投票を得ると殿堂入りとなる。