男性だけじゃない！ 女性にもある「加齢臭」の原因と対策法
一方、女性はどうか？ どうやら加齢臭、女性にもあるらしいですよ！ 実は加齢臭の発生メカニズムって、男女ともに同じだそう。ただ女性はニオイへの意識が高く、普段から香水やヘアフレグランスなどで身だしなみに気をつけているため、男性より目立たないだけなんです。
ただ、その体臭を加齢臭に結びつけていない人も7割近くいる模様。「最近、汗のニオイが変わった」と言う女性でも、その内の多くが加齢臭だと思ってないのが現状でした。しかし、それって“女性の加齢臭”かもしれないわけで。
というか、そもそも「加齢臭」とは何なのか？ 今回は、そこから説明していきましょうか。
人間の皮脂腺から分泌される皮脂の中にあり、肌や髪に潤いを与える「9-ヘキサデセン酸」。脂質（コレステロールや中性脂肪など）が活性酸素によって酸化した「過酸化脂質」により「9-ヘキサデセン酸」が酸化・分解されると、「ノネナール」というニオイ物質を発生さます。これが、加齢臭の原因。
要するに、加齢臭って酸化した脂のニオイのこと。それは、「ろうそく」「チーズ」「古本」に似ているとも言われます。加齢臭は男女ともに40 代から発生すると言われ、女性は閉経する5 年前あたりから発生しやすくなるらしい。
しかし最近は、若い女性からも加齢臭が発生しがちだと聞きますが……。
ここからは、医療・美容ジャーナリストの宇山恵子さんに教えていただきます。まずは、女性が加齢臭を発し始めるタイミングと、その原因について。
「人によって女性ホルモンの減少する時期は異なりますが、一般には20代後半をピークに減少していくと言われています。35歳あたりから減少が加速していき、ホルモンバランスが崩れていく。それによって女性の体にはいろいろな変化が起こります。女性の加齢臭も、ホルモンバランスの乱れが原因の一つです」（宇山氏）
ホルモンバランスが乱れると体が酸化し、結果、ニオイのもとになる「ノネナール」が発生するらしい。
「加齢臭が分泌される構造は男女ともに同じですが、女性ホルモンには体のニオイを抑える働きがあるため、若い時は男性に比べてニオイを感じにくいです。しかし、ホルモンバランスが乱れやすい30代後半からニオイを抑える力がなくなるので、女性もニオイケアを意識したほうがよいでしょう」（宇山氏）
続いては、これも興味深い。「ニオイとストレスの相関関係」について。
「実は、ホルモンバランスが乱れる原因は加齢だけにとどまりません。加工食品などの添加物が多い食事や、睡眠不足、過度なダイエット、そしてストレスも大きな原因となります。ストレスを受け続けると、脳からの指令が滞って女性ホルモンの分泌が減少します。これが、ホルモンバランスが乱れる原因になる。また、ストレスは血行も悪化させます。すると皮膚にまで栄養が行き渡らなくなり、老廃物や有害物質、脂肪などがうまく排出されず、皮脂腺から出ることに。これがニオイの原因になります」（宇山氏）
なるほど。ニオイ・加齢臭の元となる原因は知ることができました。でも、どう対策したら良いのだろう？ ……安心してください。その辺も、バッチリ伺ってるんで。加齢臭の原因となる“ホルモンバランスの乱れ”を整える方法、以下にまとめました！
自分の生理周期を知る
「まずは自分の生理開始日と終了日を毎月チェックしましょう。生理周期が毎月バラバラだったら、ホルモンバランスが乱れているかも。毎日基礎体温をつけると、自分の体をもっとよく知ることができます」
体を酸化させない食生活を
「ビタミンE、A、Cなどの抗酸化力のある食材を摂るようにしましょう。緑黄色野菜やアボカドなどは代表食材です。また、脂っこい食事をした次の日は野菜を多く摂るなど、メリハリをつけた食生活を心がけましょう」
太り過ぎない・やせすぎない
「女性ホルモンのバランスが良いのは、程良く脂肪がついた体です。太り過ぎもやせ過ぎも、ホルモンバランスの乱れにつながります」
ストレスを逃す方法を知る
「ストレスはホルモンバランスに大きな影響を与えます。たまったストレスはすぐに発散させましょう」
●好みの香りを嗅ぐ
「よい香りは、気分をリラックスさせるのにとても効果的です。大事な会議やプレゼンなど緊張する場面がある時は、好みの香りを嗅ぐといいでしょう。また、バスタイムに香りのよいボディソープを使うと、一日の疲れを癒してくれます」
●大きなため息をつく
「『はぁー』とつく長いため息は、副交感神経を優位にして体をリラックスさせる働きがあります。疲れた時や緊張した時などぜひ大きくため息をついてみましょう。ただ、ため息をつく姿は5歳老けて見えると言われるので、こっそりと」
●思いっきり体を動かす
「ストレスで心が疲れた時は、激しい運動で体を疲れさせると効果的です。体を疲れさせて眠ると、次の日は気分もスッキリと目覚めることができます。また、運動は気分をポジティブにさせる働きがあります」
●イヤなことは人に話さず、すぐに忘れる
宇山氏曰く「イヤなことを言葉で発すると、記憶が定着して頭から消えなくなります」。頭の中にゴミ箱を作って、イヤなことがあったらすぐに捨てるようにしましょう。誰にも話さず思い出さないことが一番です。
もう一度言いますが、女性のターニングポイントは35歳。「加齢臭」というネーミングからもわかる通り、体臭に気を遣うことが年齢ケアにつながります。ニオイで“老け見え”させたくない！
（寺西ジャジューカ）
