車上ねらいによる被害品のトップはカーナビであることが15日、日本損害保険協会の「2005年度自動車盗難事故実態調査」で明らかになった。カーナビの盗難が増えていることもあり、車上ねらいの平均被害額は04年より4万円上昇した31万円という結果になった。

 調査は、損害保険会社が05年11月に保険金を支払った事案、4320件を対象に行われた。急速な普及や高額商品であることから、カーナビの盗難は年々増加しており、被害品総数にしめるカーナビの割合は、昨年の25.5%から、約10%アップの34.6%を占めるまでになっている。

 車上被害の件数を地域別でみると、愛知県がもっとも多く24.8%(798件)、続いて大阪府が18.7%(603件)で、2つの地域だけで40%を超えるという結果になった。

 車体本体の盗難は、高級車の盗難が減少し、RV車の盗難が増加した。全体にみる高級乗用車の盗難は、02年には27.5%だったのが、05年には13.7%。一方、RV車は、02年の14.7%が05年には25.1%にまで増加した。高級乗用車の盗難が減少したことについて同協会は「高級乗用車を中心に、イモビライザ(車両盗難防止装置)の装着が進み、盗難が難しくなっているためと考えられる」とした。【了】

◇車上ねらい多発都道府県

1位 愛知県   798件
2位 大阪府   603件
3位 神奈川県  191件
4位 千葉県   189件
5位 北海道   188件