顧客満足度に関する調査の専門機関J.D.パワーアジア・パシフィック(本社・東京都港区、蓮見南海男社長)が22日、2005年ネットワークサービス顧客満足度調査の結果を発表、インターネットイニシアティブ(IIJ)が、4年連続で満足度ナンバーワン通信業者であることが分かった。

 調査は、「保守対応」「営業担当者」「回線品質」「開通プロセス」「コストパフォーマンス」「グローバル対応」の6要素について、全国の従業員数100人以上の企業を対象に、2002年以来毎年1回行っているもの。今年は、8月19日から9月20日にかけて、国内2万9336社に対して調査票を郵送、2992社から回答を得た。

 結果は、調査対象となった11社中、総合満足点(1000点満点)814点で、IIJが4年連続1位になった。同社は、「コストパフォーマンス」以外の5つのファクターで業界平均747点を大きく上回っており、インターネット接続サービスで特に高い評価を得た。

 2位には784点でパワードコムが入った。同社は、「グローバル対応」以外のすべての要素で業界平均を上回った。特に、従業員規模が500人以上の大手企業での評価が高かった。3位には782点でNECが、すべてのファクターで業界平均を上回る評価を得た。以下、富士通(760点)、日本テレコム(753点)、NTT-ME(751点)、NTTコミュニケーションズ(748点)、KDDI(747点)、NTT東日本(738点)、NTT西日本(735点)、ケイ・オプティコム(732点)の順。

 また、総合的な顧客満足度に対する影響度の最も高いファクターは、「保守対応」だった。これは、調査開始以来変わっていないが、内容的には、顧客の関心が「運用・管理力」や「保守技術者の対応・態度」から「障害・トラブルの頻度」や「問い合わせに対する回答の適切さ」に変化している。これは、通信業者に、障害の低減や防止といった対応・対策が期待されていることの裏付けといえる。

 今回の調査で目立った点は、2番目に影響度が高いファクターである「営業担当者」の業界平均点が03年から連続して低下していることだ。特に、「知識」「情報提供」「提案」などに対する利用者の不満が高くなっており、営業担当者のネットワークインフラに関する知識の向上や積極的な情報提供や提案が望まれている。【了】