自民党立党50年党大会で演説する小泉純一郎首相(撮影:吉川忠行)

写真拡大 (全3枚)

自民党は22日、東京都港区のホテルで立党50年記念党大会を開いた。小泉純一郎首相(自民党総裁)は「新しい世界情勢の変化、激動の時代、平和のうちに世界の変化に対応できる改革をしなければならない。これが、結党50年の節目に当たる政権政党であるわれわれの責務だ」と次の50年への意欲を語った。また、党大会では、新しい理念と綱領、そして新憲法草案も発表した。

 自民党は、1995年の11月15日、自由党と民主党の保守合同によって誕生。東西冷戦、高度経済成長時代を経て、1993年の細川、94年の羽田連立政権の一時期を除いて常に政権与党であり続けた。

 党大会は、歴代20人の総裁の功績を振り返るヒストリービデオで幕開け。武部勤幹事長が、新しい党理念と綱領、地方組織の取り消しなどに党本部の承認を必要とした党則改正を発表した。

 小泉首相は「この50年間、自民党は政権を担当して平和のうちに繁栄を達成してきた」と経済成長を支えた党の実績を振り返り、「50年の節目の年の総選挙でも、極めて大きな国民の支持を獲得した。50年続けてきた実績とこれからの改革意欲に期待する国民の声を感じ、大きな責任を感じている」と引き続き改革を断行する決意を示した。

 そして「これからの50年も今までの50年に匹敵する多くの困難に直面するかもしれない。危機こそチャンスだと、新たな挑戦意欲を持って、新しい時代に対応する体制を整えなければならない。自民党への期待と信頼を胸にしっかりと受け止め、国民が創意工夫を発揮できるような環境を整えるのが政治の役割だ」と述べた。

 その後、党憲法起草委員長の森喜朗前首相が、結党以来の党是である憲法改正に向けて、自衛軍の保持などを明記した党憲法草案を発表した。

 また、連立与党を組む公明党の神崎武法代表、日本経団連の奥田碩会長らが祝辞を述べた。最後の、新人議員83人による立党50年宣言では、杉村太蔵議員が代表として宣言を読み上げた。【了】

■関連記事
憲法、教育基本法改正目指す(11/22)
「国民による憲法制定が原点」(11/22)

■関連動画
11月22日動画ニュース