ミュンヘンでの医師の診察から戻り、フィオレンティーナMFアデム・リャイッチは、クラブがミランに対して完全にノーを突きつけたと知った。だからこそ、父サミルさんと代理人も土壇場でイタリア行きを断念することになったのだ。リャイッチ移籍をめぐり、フィオレンティーナとミランの関係に亀裂が生じるかもしれない。

選手自身は6日午後、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督と会談している。ミランは先日、フィオレンティーナに800万ユーロ(約10億3000万円)を提示したが、これはフィオレンティーナのデッラ・ヴァッレ・ファミリーに断られている。

フィオレンティーナは声明で、ミランのオファーが「遅く、不適切で、受けられない」ものだと発表した。イタリアのクラブへのリャイッチ移籍を認めないということだ。FWステファン・ヨベティッチをめぐるユヴェントスとのやり取りに続き、今度はミランというわけである。

そして、この路線を強めるべく、フィオレンティーナのマリオ・コニーニ会長は5日、電話で代理人に連絡し、年俸160万ユーロ(約2億円)の2018年までの新契約を提案した。だが、国外クラブであれば1年後に1200万ユーロ(約15億5000万円)で放出を認めるというものだ。いずれにしても、ミランを完全に外すというオファーである。

一方、フィオレンティーナはQPRのGKジュリオ・セーザルの獲得に向かっている。QPRとは話がまとまっており、必要なのは、現在300万ユーロ(約3億9000万円)以上となっている同選手の報酬面に関する合意だ。