現地記者が語る宇佐美の飛躍へのカギは「言葉の問題を解決すること」

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 ホッフェンハイムに所属する日本代表MFの宇佐美貴史について、ドイツ紙『キッカー』のマリン・グリューナー記者は、“言葉の問題”がパフォーマンスに大きな影響を与えているとの見解を示した。『ワールドサッカーキング』最新号(0307号/発売中)における海外日本人選手連載「メイド・イン・ジャパン」内で語っている。

 宇佐美は今シーズン、序盤戦で2得点を決めるなど、高いパフォーマンスを示していた。しかし、徐々にコンディションが低下していくと、フランク・クラマー暫定監督時代には「言葉が通じない」ことを理由にベンチ入りすらできない時期を経験した。

 現在は、マルコ・クルツ新監督の就任に伴い、再びプレーするチャンスを手にしているが、グリューナー氏は「根本的な問題は何も解決していない」と指摘。「彼はチームとの一体感に欠けている」と一刀両断し、次のように続けた。

「宇佐美が周囲に溶け込んでいると感じたことは一度もない。それどころか、溶け込もうと努力する姿勢すら見えてこない」

 ただ、グリューナー氏は「宇佐美が持っている才能に疑いの余地はない」と付け加え、コミュニケーション不足を解消して周囲からの理解が得られれば、ピッチ上でのプレーも更に向上していくだろうと語った。

 なお、『ワールドサッカーキング』最新号の特集は、「新・最強世代を探せ!」と題し、1990年代生まれの若手プレーヤーにスポットを当てている。宇佐美は1992年生まれ。その才能を買われて海を渡った若きサムライの“現在位置”が語られている。