みなさま、お変わりありませんか? 仕事始め(新学期)ですよ。
さあ、張り切っていきましょう。

ところで、きょう(1月7日)は旧暦(ユリウス歴)のクリスマス(12月25日)
です。セルビアやロシアなどの正教で使われているカレンダーは、ローマ時代
からのもの(ユリウスはジュリアス・シーザーのこと)で、新暦(グレゴリウス
歴)と13日の「時差」があるのです。(新暦=日本でも使っている西暦)

もちろん、役所や学校など公共機関では新暦が使われているのですが、教会歴
として、宗教行事は古いカレンダーにしたがっておこなわれます。ただし正教
の国といっても、一番格式の高いコンスタンティノープル総主教座(イスタン
ブール=トルコ人のイスラム教の海に包囲されていて西側の援助を欲している)
が20世紀初めに新暦を採用。これにたいし、ギリシャの一部では「古いカレン
ダーを使ってこその正教だ」とする派が存在するなど、事情は複雑です。

早い話、民族が入りまじっているボスニアでは、カトリックのクリスマスと
正教のクリスマスが2回、新年(大晦日のどんちゃん騒ぎ)も2回。イスラム
教徒にはクリスマスは関係ありませんが、都市部で仲良くしている家族同士で
招待しあったり、若い人たちは教会のミサを見学したり。民族的に緊張状態
の場合は、けっこう面倒なことにもなりかねない。

と、カレンダーのお話はこれくらいにして……。

クロアチアのスポーツマガジン「24sata(24時間)」のインタビュー

さて、カトリック教徒が多いスペインではスポーツ紙「マルカ」がさまざまな
分野で「2012年のランキング」を読者の意見にもとづいて発表しましたが、
「レアルの補強でもっともハズレだったのは?」というランキングでは、ダン
トツで、クロアチア代表のモドリッチだった(32.2%がそう思うと回答)。

クロアチア代表の中心選手がこのように酷評され、心配になったクロアチアの
マスコミは、例によって、オシムさんのご意見をうかがいにサラエボまでやっ
てきました。

――「マルカ」誌の評は「たった1ゴール、プレー内容もよくない。2012年
最大の失敗」だったという、短いが、非常に手厳しいものでした。

オシム「なにも、そんなに難しい話じゃない。まことに残念なことだが、客観
的にいえば、ルカ(モドリッチ)は間違ったクラブに移籍したということだ
ろう。」

ボスニアの名将はこのようにのべ、ルカは(トットナムから)移籍するにして
も、どこか(レアル・マドリードではない)別のクラブに行くべきだったと繰
り返した。

「かれ自身にとっても楽じゃないはずだ。(トットナムからレアルへの)移籍は
大きくジャンプしなければならず、その跳躍が失敗すれば、落差はそれ以上に
大きいはずだ。レアルに来たはいいが、そこにはすばらしい選手たちがそろって
いた。エジルやシャビ・アロンソとのポジション争いは誰でも楽じゃない」

オシムはこのように話しながら、続けて次のように警告した。

「(期待通りの結果が出なければ)レアルびいきの記者たちやサポーターが
そろそろ選手の批判をはじめるころだというのは、最初からわかっていたはず
だ。なにしろ、ルカだけでなく、レアルのチーム全体が近年まれに見る不調だ
からな(注=レアルはバルサに勝ち点16点差をつけられ、3位に沈んでいる)。
こんな批判はまだ序の口だ。だから、ルカはレアルの調子が上がらない限り、
もっとひどい批判にさらされる覚悟をしておいた方がいい」

しかし、それでもモドリッチには挽回のチャンスがあるとオシムは語る。

「一番足りないのは、自信じゃないか。それが最大の問題だ。批判されている