フランス人女性が自身のブログ「NOMADESSE」で、日本語の敬語や人称のバリエーションについてつづった。(イメージ写真:Photo by Thinkstock/Getty Images.)※写真の無断ダウンロードと転用を禁じます。

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 フランス人女性が自身のブログ「NOMADESSE」で、日本語の敬語や人称のバリエーションについてつづった。

 筆者は、日本語には女性語と男性語があり、いくつかの男性語を女性が使うと下品になることがあると紹介。例えば、料理が美味しい時、男性は「うまい」というが、女性は「おいしい」を使い、さらに丁寧語「です」を付け加える。それに対して、男性は動詞の中立形を使うようだと説明。

 中でも興味深いのは人称代名詞で、「わたくし」「わたし」「あたし」「あなた」「きみ」が女性語、男性語には「わたし」「ぼく」「おれ」、そして下品な言い回しとして、「きさま」「てめえ」などがあると述べた。

 普段、日本のDVDは吹き替え版を視聴しているという筆者が、日本の「ドラゴンボールZ」を初めてフランス語の字幕版で見たとき、唖然とすることが起こったという。主人公の悟空が対戦相手と話しているとき、「きさま!」というフレーズを使った。そのとき、ケベックフレンチ(カナダ・ケベック州在住のフランス人が話すフランス語)の字幕を見ると、「mon tabernac(モン タベルナック)」と、相手を罵倒する下品な言葉に訳されていた。  これを見た筆者は、その言葉使いのシチュエーションの違いに驚きを示すとともに、フランス人は日本のアニメが大好きで、そこから日本語を学びがちだが、「てめえ」や「きさま」などの日本語をそっくり学んでしまう危険性もあるので、注意したいと述べた。

 このようなケースは、フランス人が日本語を学ぶ際に限らず、逆に日本人が外国語を学ぶ際にも同様のことがいえそうだ。(編集担当:下田真央・山口幸治)(イメージ写真:Photo by Thinkstock/Getty Images.)