昨年、浦和レッズは、ゼリコ・ペトロヴィッチ監督の下でJ2降格の危機に瀕し、5節を残してペトロヴィッチ監督を解任、ユースの監督だった堀さんにJ1残留を託しました。堀さんは、ユースコーチだった天野さんと共に見事にJ1残留の大任を果たしました。そして、なんとかJ1残留を果たした浦和は、2012シーズンをミハイロ・ペトロヴィッチ氏に託しました。

問題は、2011年シーズンに残留に多大なる貢献をした堀、天野の二人がコーチとしてトップチームに残ったことです。いや、この二人がトップチームに相応しくないとかそういう話ではありません。おそらく、去年残留争いをしていた浦和のトップチームが優勝争いをできるほどになったのは、ミシャ監督の手腕もありますが、堀・天野の両コーチの影響も大きいと思います。ただ、問題なのは、ユースチームが危機に瀕してしまっていることです。

10/7の高円宮U-18プレミアリーグの試合で浦和ユースは鹿島ユースに2点を先行しながら逆転負けを喫し、降格圏に陥りました。現在の大会形式になる前には、山田直輝や原口元気、濱田水輝、高橋峻希らを擁して優勝したこともある浦和ユースが降格の危機です。3年も経てばメンバーが入れ替わってしまうユースチームとはいえ、いったいどうしたと言うのでしょうか。

ユースチームの最大の役割は、もちろん、トップチームに優秀な選手を送り込むことです。優秀な選手を育てることが出来ればチームの成績は二の次と言えなくもないかもしれません。しかし、降格となっては話が別です。やはり、少しでも高いレベルで戦わないと優秀な選手も育ちません。

実は、今年になって浦和ユースがヤバイという話はいろんなところで聞きました。戦術がイマイチな話とかキャプテンを教育の一貫という理由で替えちゃった話とか、いろいろです。
今年からユース監督を務めている大橋さんは、以前、なでしこジャパンを率いていた人ですね。他の経歴はよく知りませんが、(もうはっきり書いちゃうと)なでしこジャパンで安藤梢をサイドバックで使った時から、僕は大橋さんを信用していません。
他のクラブでは、そろそろユース選手のトップチームへの昇格の話が出て来ていますが、浦和は未だ皆無です。それどころか、レッズサポーターの多くが期待していた中村駿介くんの昇格が見送られるという噂も出て来ています(本人のTweetが元ネタ)。もし、今年このままユースからの昇格がないということになれば、ユースの役割を果たしていないということになります。

今年は、ジュニアユースの成績も芳しくないので、浦和レッズのアカデミー(ユース、ジュニアユース)の指導体制を見直す必要があるのは間違いないようです。トップチームがミシャ監督、堀、天野コーチで立て直しに成功したように見えますが、クラブがアカデミーを早急に立て直すことを期待します。