ThinkPadをNECで生産へ 2012年秋より日本で試験生産【デジ通】
レノボとNECパーソナルコンピュータは2011年7月より、NECレノボ・ジャパングループの元で運営されている。

それから1年が経過し、ユーザーの目に見える部分では、レノボのサポートサービスをNECに委託し、レノボのIdeaCenterにNECのTV技術を用いた製品が発表されるなど、いつかの点でその成果が出始めている。

さらに、一部の個人ユーザーに人気のThinkPadを、NECの米沢事業所で試験生産することを発表した。

■法人向けながら個人も選択するThinkPad
レノボのThinkPadは、レノボの横浜にある大和研究所で開発され、製造は中国で行われている。

基本的に法人ユーザー向けの製品で、店頭でもほとんど販売されていないが、一部のユーザーは、個人で使用する製品として、ダイレクト販売サイトなどから購入している。

わざわざ法人向けのThinkPadを購入している個人ユーザーは、機能、品質、カスタマイズのしやすさ、部品の取り寄せやすさなど、様々な点からThinkPadを選択している。

■レノボのThinkPadをNECで生産
今回、NECの米沢工場で、レノボのThinkPadを2012年秋より試験生産することを発表した。試験生産なので、一部モデルなど小規模なところから初めて行くようで、ユーザーのフィードバックを元に、今後の日本市場向けのThinkPad生産体制に反映していくようだ。

法人ユーザーが購入する際は、数台から数千台など、複数台購入することがほとんどで、カスタマイズしたとしても、ある程度まとまった量となる。

納期などの点では、担当営業などから詳細を聞けるので、不満もそれほど多くはないだろう。米沢事業所で生産する際も、このようなユーザーにはメリットが多いだろう。

ThinkPadをNECの米沢事業で試験生産へ
■すべてのユーザーの満足度は上がるか?
しかし個人ユーザーが、ダイレクトサイトから購入する場合、一般に1台単位で購入することになる。さらに、あまり選ばれないオプション製品や、カスタマイズ項目などを選択する場合もあり、場合によっては納期がいつになるのかわからないことがある。

本体は届いたが、オプションはいつになったら届くのかなど、不満を感じていた方も少なくないようだ。
製品自体には満足できても、納期などで問題が出てしまってはユーザーの満足度は低下してしまう。

少なくともある程度の規模で発注する法人ユーザーや、一般的な部品構成で選択する製品では、米沢事業所での生産により、品質や納期などの点で今までより向上することが見込まれる。

しかし、あまり選ばれないようなオプションを選択した場合など、そもそも部品が少ないものについてはどこで生産したとしても、部品がなければ納期が早まるようなことないし、ユーザーの満足度も向上しない。

このあたりの、サプライチェーンも含め、声の大きいハイエンドユーザーが選択することが多いThinkPadの満足度が今後どのように向上するのか楽しみだ。


上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

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