中国現代世界研究センター研究員の肖楓氏が21日、「米国は中国を封じ込めようとしているか?」とする文章を発表した。中国網(チャイナネット)日本語版が伝えた。

 ■中国の“主権保護”の過程に大きな困難

 中国の“権益保護”の問題は、すでに米中関係における重要問題の一つとなっている。中国の国力が高まって以後、国内のネットユーザーの中には「過去においては“弱国に外交なし、落後すれば叩かれる(弱国無外交、落後要挨打)”であった。しかし、現在では中国の国力も強まり、その根本部分は固まった。中国は国家の権益保護につき、もっと急ピッチで推進していくべきだ」と言う者もいる。また、さらには「米国に対して“意見を求める”べき時が来た」と主張する者さえ現れた。

 しかしながら、中国の“権益保護”の問題、“米台関係”のような歴史の遺産たる問題は、きわめて複雑であって、決して“竿を立てれば影ができる(直ちに効果が現れるさまを表す)”ように迅速な解決が得られるものではない。

 中国の国民一人当たり平均のGDPは世界で100位以内にも入っておらず、未だ“発展途上国”のグループに属しているものといえる。政治学的意義や歴史的背景という観点から見れば、これまでのところ中国は世界の大国の中で唯一の、未だ外来の勢力によって分裂しバラバラにされかねない脅威に直面している国家である。

 また、未だに“発展途上国”特有の、他者からの侮辱による傷跡と烙印を明白に残している国でもある。そのため、中国には長期に亘って“発展途上国”であり続ける決心と勇気とが必要である。外交において利益を重視することを忘れてはならないし、多様な(外交)交渉の手段・方式を総合的に運用していくことが求められる。これには、相当の時間と過程を経ることが必要となろう。(おわり 編集担当:米原裕子)



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