担当M(以下M):Jリーグアウォーズに対しておっしゃりたいことがあるみたいですね。

ラモス(以下R):いろいろありますよ。僕の好みだけなのかもしれないけど、でも冷静に考えてもちょっと違うんじゃないかと思うことが。

M:ベストイレブンがおかしいとか。

R:いや、ベストイレブンで僕の予想と違うのは1人だけでした。みんな忘れてたんじゃないかな、ジュニーニョがどれくらい活躍したか。彼は得点王じゃなかったけど、ものすごくゴールに絡みましたよ。だから僕だったら石川(直宏・FC東京)に代えてジュニーニョ。石川は今年ものすごくよかった。それはみんなが認めるところだと思う。ただ残念なことに終盤ケガしてしまった。シーズンを通じてよかったのがベストイレブンだと思うから、その考えに従ったらジュニーニョだと思いましたね。もしもジュニーニョが序盤活躍できなかったというのなら、僕は大世(鄭・川崎)でもよかったと思いますね。それはともかく、憲剛、小笠原、岩政が選ばれてよかった。特に岩政はすごく頑張っていたからぜひ選ばれて欲しいと思っていたからね。

M:では一番何が違うと思ったんですか。

R:MVPは憲剛(中村・川崎)だと思う。誤解のないように言うと、僕は小笠原(満男・鹿島)のことがとても好きだし、彼の今年の活躍ぶりは疑いようもない。でも、鹿島は周りにもすごくいい選手が揃ってる。じゃあ2位の川崎は? 確かにいい選手は揃っているけど、守備と攻撃に選手のタイプが分かれてますよ。その両方の間をつないだのが憲剛。それで2位になったんですよ。

M:鹿島は前人未到の三連覇を果たしましたし、その中心が小笠原選手でした。

R:優勝したチームからMVPが出るというのは分かりやすいですけどね。でも一番活躍した選手というのなら、貢献の度合も見て欲しい。だから憲剛だと思うし、そうでなければ、どうして前田(遼一・磐田)じゃないのかって思いますね。低迷した磐田で生まれた得点王ですよ。マルキーニョス(鹿島)もジュニーニョ(川崎)もルーカス(G大阪)もパスを出してくれる人がたくさんいたよ。でも前田は一人で点を取ってきた。そういうことも評価してあげないとダメだと思いますね。

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ラモス瑠偉ラモス瑠偉プロフィール
1957年2月9日、リオデジャネイロ(ブラジル)生まれ。
1989年11月、日本に帰化し、1990年北京アジア大会、
1992年アジアカップ、1993年ワールドカップ予選などで日本代表の中盤をリードした。
竹を割ったような性格で、厳しく文句も言うけれど、一方で面倒見の良さでも知られている。

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リストランテ・カリオカ