ニューカッスルのサム・アラダイス監督は、リバプールのラファエル・ベニテス監督について「クビになっていないのが不思議だ」と語り、チャンピオンズ・リーグにおける結果が過大評価されているとの見解を示した。

 アラダイスは今シーズンでリバプールの監督就任4年目を迎えるベニテスが、プレミアリーグよりも欧州での戦いを重視していると批判。イングランド屈指の名門で指揮を執りながら、過去3シーズンでプレミアリーグの優勝争いに絡めずにいるスペイン人監督が職を失わないのは、2004-05シーズンの優勝を含む2度の決勝進出を果たしたチャンピオンズ・リーグにおける結果のおかげだと断言している。

「ラファは非常に幸運に恵まれていると言えるだろう。チャンピオンズ・リーグで2度の決勝進出を果たしていなければ、解任されていたはずだ。プレミアリーグでは、ひどい試合がいくつもあったからね。ラファが作り上げたチームは、チャンピオンズ・リーグ仕様のチームだ。まだプレミアで勝てるチームではない。メンタリティの部分で十分ではないように思うね。外国人監督だからなのか、彼はチャンピオンズ・リーグよりもプレミアリーグを優先すべきだということが分かっていないようだ」

 外国資本の流入などの影響により、各国代表クラスのスター選手が続々と参戦しているプレミアリーグ。国際化の波は選手だけに留まらず、いまやイングランド人の監督が指揮を執るチームは半数以下に。代表監督候補にも名前が挙がるなど、イングランドを代表する監督として認知されているアラダイスだが、“大陸”での戦いに長けた外国人監督の存在は脅威のはず。ベニテスに対する“口撃”は、その危機感の表れなのかもしれない。