バルセロナが来シーズンの補強に向けてチェルシー所属のオランダ代表FWアリエン・ロッベン獲得に本格的に動き始めたと13日付けの“ムンド・デポルティーボ”紙が報じている。同紙によるとチェルシーとの契約は2009年で終了するロッベン獲得に向け、バルサはチェルシー側に条件面での打診を行っているとのことだ。

 左利きの快足ウィンガー、ロッベンはスピード、決定力のあるバルサが求めるタイプの選手であり、しかもジャンルカ・ザンブロッタのように左右両サイドでプレーできるというユーティリティ性も兼ね備えている。サイド攻撃を多用するバルサのプレースタイルにぴったり当てはまる選手であると言える。そして、23歳という若さも大きな魅力だ。しかし、ここでネックとなってくるのは彼の移籍金の高さである。英紙“ザ・サン”によるとチェルシーがロッベンにつけた値段は2340万ユーロ(約36億円)。これに対しバルサの予算は1500万ユーロ(約23億円)。両クラブの間には相当な開きがある。この開きをどれ位埋められるかがポイントとなるだろう。

 一方、ロッベンはチェルシーのモウリーニョ監督と良好な関係を築いているとは言えず、環境を変えたがっているとも噂されている。彼の父親で代理人であるハンス氏はロッベン同様、彼のスピードを活かしたプレースタイルはバルサのスタイルに完璧に合うと見ているようだ。

 バルサは来シーズンに向け3人ほどの補強をするとすでに公言している。この夏にはなんらかの血の入れ替えが必要なのも確か。そしてロッベンの他にシャビ・アロンソ(リバプール)、ダビ・アルベルダ(バレンシア)、エリック・アビダル(オリンピック・リヨン)、ダニ・アウベス(セビージャ)、そしてラポルタ会長の希望であるクリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユネイテッド)といった選手がリストアップされていると言われているが、さらに多くの噂が飛び交うことになるだろう。チャンピオンズリーグ敗退が決まったバルサはリーガと国王杯の国内2冠を目指して戦っていくわけだが、早くも来シーズンの補強の話題でメディアを賑わせていくことになりそうだ。

(スペイン通信)