宮里藍=今年はゆっくりと時間をかけてシーズンをスタート。(写真/JJ田辺)

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 宮里藍の07年シーズンが始まった。開幕戦SBSオープンの会場、ハワイ・オアフ島のタートルベイリゾートにやってきた宮里の表情は落ち着いていた。昨年、ルーキーとしてこの地に立った彼女とは、まるで異なる表情。口から出る言葉を聞いていても、昨年と今年では、まるで別人のようだ。

 一番の違い――それは、オフの間、しっかりと開幕戦に備えることができたという事実がもたらす自信だろう。昨年は初めての米ツアーなのに、ドタバタのスケジュールをこなしてからのデビューとなったことは、新人のプレッシャーに余計なプレッシャーを加圧してしまった。

 今年は、オフの間、ハワイ合宿を経て自宅のあるロスでの調整という具合に準備は万端だ。ハワイでは父親・優氏も合流したが、「父も数日間いたけど、ほとんど(私は)筋肉痛だったのでスイング調整はできず、ロスで自分で調整した」とのこと。しかし、キャディのミック・シーボーンからは、「(バックスウィングにおける)シャットフェースがスクエアに近くなっている」と、うれしい指摘を受け、「それが継続できればいいな」と笑顔s。

 新しいギアも用意した。アイアンはブリヂストン・ツアーステージ・ニューViQゴールド。ロングアイアンで球が上がりやすく、ショートアイアンでは上がり過ぎない。シャフトも軽量の「NSプロV90」を装着。これなら、距離的にタフな米ツアーのコースでも、ロングアイアンでピンがラクに狙える。ボールはブリヂストン・ツアーステージX01Hのプロトタイプ。ドライバーでやや低弾道が得られるため、これでランを稼ぐことが狙いだ。

 筋力トレーニングの手ごたえを日本の報道陣から尋ねられると、「あんまり感じない」とサラリと受け流したが、「自然体で、いい感じで(開幕戦に)入れている」と心はきわめて平穏な様子。今年こそ、初優勝の期待が高まる一方だが、当の宮里は「あんまりガツガツいかないで、どっしり(構えて)自分のプレーができればいいな。去年の賞金ランクは越えたい」と、ベスト10入りを目標に据えた。