永野芽郁、『半分、青い。』で大きな壁に直面し「自分でいる時間もなかった」
ついに、連続テレビ小説『半分、青い。』も、今週で終わっちゃうなんて……。私たちを半年間楽しませてくれた、ヒロイン・楡野鈴愛(にれのすずめ)役の永野芽郁(19)に、約10か月の撮影を終えた感想や、現在の心境など、今だからこそ明かせることを、たくさん語ってもらいました!
“ちゃんと楽しめていたんだな”と改めて感じた
クランクアップのときに、スタッフさんやキャストさんが寄せ書きをしたアルバムをくださって。そこに写っている私は、全部笑顔だったんです。現場は本当に楽しかったけど“私は毎日、笑えてるのかな”と不安になるときもあったので “あ、ちゃんと楽しめていたんだな”って、改めて感じました。
あと、撮影が終わってしまって、“現場ロス”になるかなと思ったんですが、意外とすんなり“さよなら”ができて(笑)、今は次に向けて一歩一歩、進んでいます。
すべて撮り終えた今、いちばんやりたいことは、実家で飼っている猫に会いたいです。最近はあまり実家に帰れていなかったので、早く猫に会って“終わったよ〜!”って言いながら、顔をぐちゃぐちゃにしながら、なで回したいです。
でももし、またヒロインをやらせてもらえるのなら……鈴愛は、すごく体力を使うので、できればちょっとお休みしたいかな(笑)。朝ドラといえば笑っている女の子のイメージがあるから、逆に笑わないヒロインとかは? 家族とか友達が一生懸命、笑わそうとするけど、最終回まで結局笑わないっていう新しいヒロインなんて、どうでしょうか?(笑)。
直面した、大きな壁
実は、放送前の取材で“壁を感じていない”と言った、2週間後くらいに、すごく大きな壁に直面して。“あ〜言わなきゃよかった〜”って思いました(笑)。10か月同じ人を演じるということは、自分でいる時間もなかったし、本物の家族といるよりも、楡野家で過ごす時間のほうが長くて。特に、『大納言』と『クールフラット』の撮影時の記憶は、ほぼないんです(笑)。“いらっしゃいませ”とかを言っていた気はするんですけど、それくらいの記憶しかないほど、怒濤(どとう)の日々でした。
1日に撮影する量も、セリフも尋常じゃないくらい多くて。それに慣れすぎて、今は映画1本分のセリフを、3時間くらいで覚えられる自信があります(笑)。最初は、1週間分もの台本を覚えるなんて、できるわけないって思っていたけど、やってみると意外とできるもんなんだなって。だから、今は記憶力がすごくいいと思います!
それに、この作品を通して、誰かと目を合わせてお芝居することの楽しさを知って、女優さんというお仕事が大好きになりました。同時に、いかに大変かということも知れたからこそ、このお仕事の魅力を再確認できて。今回、ご一緒した方々と、また違う役を通してお芝居したいと、目標を見つけさせてくれた作品です。
まだまだ、進化は止まらない
律との1回目のお別れのシーンは、カットがかかっても涙が止まらないくらい泣いてしまって。撮影の日は、 自然と(佐藤)健さんとも距離を置いていて。近づいちゃいけない気がしていたんですが、健さんに“なんでそんなに避けるんだよ〜”って言われるほど(笑)、鈴愛の感情を大切にしていました。
だけど、これまで自分のお芝居を見ていて、1度も“今日は最高にできた!”とか、思ったことがなくて。それでも、先輩方や視聴者の方から“あのシーンすごくよかったよ”とか“痛々しくて涙が止まらなかった”とか、そういう言葉をいただけることによって、この先も私は、お芝居をやっていけるんだろうなって。
いつか“この作品、最高の出来なので、見てください!”って胸を張って言えるような、お芝居ができたらなと。一生無理だろうけど……(笑)。