葬儀の知らせはたいてい卒然訪れるもの。もちろんそういった不幸が起きないことに越したことはないですが、突然の訃報に慌てないために最低限の準備はしておくのが大人のエチケットです。とはいえ何度も頻繁にあることではなく、つい準備を忘れてしまったり、マナーがうやむやになっている人も意外と多いのではないでしょうか……?

喪服や靴、バッグなどが「すべてそろっている」人は4割以下

「メモリアルアートの大野屋」では、全国 20歳以上70歳以下の男女を対象に「葬儀マナー」に関する意識を実施しています。こちらによると、普段から喪服や黒ネクタイ、葬儀用の靴、バッグといった用意を「すべてそろえて持っている」と答えた人は36%。半数以上の人は「部分的に持っている」か「分からない」「一切持っていない」と回答していることが分かりました。

「一切持っていない」人は10%。何かあったら急いで買いに走るのでしょうか?

さらに同調査では、「数珠」「袱紗」「香典袋」といったアイテムについての所持状況についても調査。皆さん、どのくらいの割合で常備しているのでしょうか?

数珠

持っている……53%

持っていない……28%

分からない……19%

袱紗

自分のものを持っている……29%

持っていない……30%

分からない……22%

自分のものではないが家族で使うものがある……19%

香典袋(常備しているか?)

している……35%

していない……43%

分からない……22%

一番所持率が高いのは半数以上が所持している「数珠」。香典袋を包む「袱紗」は、自分専用のものを持っている人が29%ですが、家族用のものを持っている人も19%で、合計48%が所持していることになります。さらにどちらも「持っていない」人が約3割、「分からない」人が約2割と同じような傾向に。一方「香典袋」はコンビニなどにも売られていることから、常備している人は少なめでした。

本当に大丈夫?葬儀で「分からないマナーはない」人は19%

同調査では葬儀用の服装や持ち物だけではなく、「マナー」についての調査も実施しています。冠婚葬祭にはさまざまなマナーが存在しますが、葬儀の知らせは突然訪れるもの。落ち着いて確認したり、学ぶ機会は意外と少ないのではないでしょうか?そこで同調査では「葬儀のマナーで自信がないもの」について質問したところ、以下のような結果となりました。

お焼香の回数ややり方は宗派によって違うので、大人でも迷います。

一番多いのは「分からないマナーはない」(19%)。ただこれは「自分は知っているつもりでも間違っている」「自分は知っているつもりでも、知らないマナーがある」ケースも含まれていると考えられ、油断はできません。続いて多いのは「お悔やみの挨拶」(17%)。一般的に「死ぬ」「死亡」といった直接的な言葉や、「重ね重ね」「たびたび」といった重ね言葉は不幸が重なることを連想するためマナー違反とされています。

続いて多いのは「香典関連」(16%)。金額や包み方、表書き、渡し方などに悩む人は少なくないようです。ちなみに香典は「袱紗」に包んで持参するのが正式。袱紗がない場合は白いハンカチなどで代用しましょう。

意外と迷う香典の金額。インターネットなどで相場を調べるのは、ありがちなのではないでしょうか?

大人になるとマナー違反をしても、誰も指摘しないことが良くあります。そうなるとずっと本人が気づかないまま、ずっと同じことを繰り返しているかもしれません。不幸があるのは悲しいことですが、マナーや持ち物などはつねに最低限の準備をしておき、きちんと対応できるようにしたいものです。

【調査概要】
調査主体:株式会社メモリアルアートの大野屋
調査対象:全国 20歳以上70歳以下の男女         
回答人数:2,311名
調査期間:2018年7月25日〜7月31日           
調査方法:インターネット調査