フジ・バイキング、「おふざけ謝罪」でヒンシュク 和田政宗氏を「民主党」と紹介、坂上忍「お詫び」も...
「本当すいませんでしたね。はい」。坂上忍さん(50)らが「バイキング」(フジテレビ系)で述べたこんな「お詫び」が、インターネット上の一部で不評を買う出来事があった。
2018年3月23日の放送では、学校法人・森友学園の財務省決裁文書改ざん問題をめぐる和田政宗・参院議員(43)の国会発言を取り上げたが、スタジオでのコメント内容に誤りがあったため、番組終盤で訂正。だが、このお詫びのやり取りが「おふざけじゃないか」という印象を与えることになった。
「蛍原さん、謝罪してください」
和田氏は19日の参院予算委員会で質問にたった際、「太田(充)理財局長は民主党政権時代の野田(佳彦)総理の秘書官を務めておりまして、増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために、意図的に変な答弁をしているのではないですか」と発言。野党側から抗議があり、和田氏が同意したうえで、一部が議事録から削除される事態となった。
「バイキング」では和田氏に対し、元宮崎県知事の東国原英夫氏(60)がこんな辛口コメントをした。
「いま自民党ですから。民主党から入っているんですよね。なったばかりだから、存在感を示したい。それで『味方ですよ、守りますよ』というのを全面的に前に出すための、行き過ぎた発言です」
だが、「民主党から入っている」というのは誤っていた。和田氏は2013年にNHKを退職後、同年の参院選に「みんなの党」公認で初当選。14年に「次世代の党」に入党したが、15年に「日本のこころを大切にする党」(現・日本のこころ)へ党名変更されると、16年に離党した。その後、17年6月に自民党に入党届を提出し、同年9月に正式な入党を果たした。「民主党」への所属歴はない。
そのため番組では終盤に「お詫び」が入ったが、これが物議を醸した。MCの坂上忍さんが、
「ここでお詫びをさせていただきます。先ほど、自由民主党の和田政宗議員について、『民主党から移った』という発言がありましたが、正しくは、みんなの党などを経て、現在自由民主党に所属されたということです」
と訂正したのだが、続けて、
「蛍原さん、謝罪してください」
と、訂正内容とは無関係の「雨上がり決死隊」蛍原徹さん(50)へのイジリを入れた。
「生放送でやっていると、色々ありますからね」
東国原氏はすかさず「僕だよ僕」と口を挟んだが、「ああ、ボケだったのね。ごめんなさい、ごめんなさい。つぶしてしまったわ」と坂上さんの発言の真意に気付いた。スタジオでは爆笑が起こった。東国原氏は「僕は『みんなの党』と言ったつもりだったんだけど、『民主党』と言ったんだよね、ごめんなさい」と謝った。
一方、坂上さんは「もう蛍原さん、本当しっかりしてくださいね」となおもイジる。蛍原さんが「すいませんでした」とお辞儀すると、坂上さんは「そこでちゃんと謝られても、今度俺が困っちゃうから!」と笑い、「まあでもね、こうやって生放送でやっていると、色々ありますからね。本当すいませんでしたね。はい」と淡々としていた。
お詫びにもかかわらず冗談を交えてなされたことに、ツイッターでは
「こんなの謝罪と言えるか。ただのおふざけじゃないか」
「生放送中の謝罪って、こんなに軽いもので良いのか。自民党 和田議員への事柄だから、こんなに軽いのか。私には謝罪には全く感じられない」
「番組MCのくせに訂正謝罪ができない坂上忍。『ま、生放送だから色々ありますね』じゃねーよ!」
といった批判が相次ぐことになった。
番組ツイッターに480件超のリプライが
同時に、番組公式ツイッターアカウントにも苦情が殺到。放送前に1日1回、その日の見どころを伝えるアカウントだが、23日分の投稿には480件超のリプライが届いた(25日夕現在)。普段は20〜30件、多くても80件ほどで推移している。
騒ぎの広がりは、放送中の坂上さんの別の発言も手伝った。和田氏の経歴に「元NHKなのコレ!?」としたほか、国会での「党や官邸が徹底調査を指示して、隠蔽の扉をこじ開けなければ、財務省内部で完全に書き換えの事実は隠されていたかもしれません」という発言に対して「コイツ何言ってんの?」「なんでこんな人を立たせるんですか?」と述べたことについて、番組ツイッターには「さすがに今日の坂上忍さんによる『コイツ』、『コレ』呼ばわりは酷いと思います」といった声が多数寄せられている。
なお、和田氏本人も23日夜、ツイッターで
「本日のフジ『バイキング』などで、スタッフ、家族がメンタル面で大分大変なことになっています」
と番組名をあげて言及。「元々は私の言葉が原因ではと言われるかもしれませんが、既に議事録で削除された部分、ネットなどで理財局長への過ぎた発言の部分は、撤回します。引き続き理財局を中心とする書き換え問題は解明を続けます」と続けた。