「口臭いよ」の一言で狂った人生 満員電車乗れず、呼吸もできない「自臭症」

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【ザ!世界仰天ニュース】(日本テレビ系)2017年10月31日放送
「私はくさい...体臭恐怖症の真実」

体臭恐怖(自臭症・じしゅうしょう)を知っているだろうか。自分の臭いを気にしすぎて日常生活に支障が出る症状で、近年悩む人が増えているという。

番組では、「自分は口が臭い」との思い込みから、辛い人生を送ってきた女性のケースを紹介した。

エレベーターでは息を止める

20代後半のAさんは、自分の口臭に悩む日々を過ごしてきた。

きっかけは小学生の頃、友人から何気なく言われた「口、臭いよ」という一言だった。

それまで自分の臭いを意識したことはなく、臭いと言われ深く傷付いた。その日はとにかく歯を磨き、気になったまま翌日学校へ行くと、みんなが自分の臭いを気にしているように見えてしまった。

二度と臭いと言われたくないと必死で歯を磨き、班ごとのミーティングや発表など、みんなの前で口を開けるのにおびえた。母親に相談しようとも思ったが、臭いと言われるのが怖くてできなかった。

当時は風邪を引いていなくても日常的にマスクをしている人は少なかったので、常に口をハンカチでおさえうつむき加減に。エレベーターでは息を止め、満員のバスや電車には乗れない。学校では人を避けていつも一人で行動し、やがて自由に息をするのさえ怖くなり、トイレにいる時だけ思い切り呼吸していた。

歯科医院にも行ってみたが、口臭が気になるとは恥ずかしくて言えず。医師にも指摘されなかったが、「臭いと思ったのに気を遣っているんだ」と思い込んでしまった。

強い臭いがないのに気にしている人が多い

高校を卒業し一人暮らしを始めたAさんは介護の仕事に就いた。毎日マスクをしていても違和感がないのが決め手で、高齢者ばかりの職場で気も楽だった。

同僚男性と交際するようになったが、ヘビースモーカーの彼からはいつもタバコの臭いがして、自分の臭いがまぎれていると思えて楽だった。しかし交際1年で破局し、また「私が臭いからだ...」と落ち込んだ。

ついに口臭専門の病院に相談に行ったが、医師からは「口の臭いは特に気になりませんが...」と言われた。それも信じられず、「誰も助けてくれない」と絶望した。

何か情報はないかとインターネットにすがる日々の中、自分の臭いに苦しむ人たちが集まるサイトを発見した。今は、そこで出会った臭いに悩む仲間と定期的に集まっている。

番組は、Aさんを含む20〜40代の男女8人の集会に同行した。口臭のほか、体臭を気にする人もいて、ある男性は衣類を何度も洗濯し、1日に何回も着替えをするという。

集まると、二人一組で座り、相手の臭いをかぐ。席替えしながら全員と臭いを確認し、匿名で書かれた感想を受け取る。ほとんどの人が「強い臭いはない」と書かれていて、体臭恐怖は必要以上に気にしているケースが多いのだ。

五味クリニックの五味常明氏「『臭いはありますよ』と認めてあげるのも大切。他人に迷惑がかかる臭いではないですよと言ってあげる。無臭人間がいるわけないですから。本当に臭いが強い人は悩んでいない場合が多い。さほどでもない人の方が気にしている」