日本シリーズ第6戦、日本ハムの4番・中田翔は敗戦の瞬間をネクストバッターズサークルで迎えた。ジャイアンツファンの大歓声が東京ドームを包み込む中、ゆっくりと三塁側ベンチへ引き返す途中、中田はチラリとスコアボードに目をやった。序盤に3点のリードを奪われる劣勢の中、6回表に刻まれた「3」。一振りで同点に追いついた一撃は、手負いの4番として意地の一発でもあった。シリーズ終了から2日後、第2戦で澤村拓一