森田芳光監督の映画には、不自然ともいえる人間関係がよく出てきました。たとえば「家族ゲーム」(1983年)における家族が横一列に並んでの食事シーンは、家族というものの不自然さを端的に示していたといえます。男女の関係についても同様です。森田監督の劇場デビュー作である「の・ようなもの」(1981年)には、落語家の卵がフーゾク嬢と女子高生の3人でデートするというシーンがあったし、「(ハル)」(1996年)ではパソコン