科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「人の生きがいを笑うな」を公開した。動画内で茂木氏は、ゲームや漫画、推し活といった多様な「生きがい」に対する社会の偏見に疑問を呈し、他人の趣味や個性を尊重することの重要性について強く提言している。

茂木氏はまず、生きがいを人間の本能であり、社会の中で受け継がれていく「文化」であると定義した。自身も愛好する蝶の観察(バタフライウォッチング)や朝のコーヒーなどを例に挙げ、生きがいには多様な形があると語る。その上で「人の生きがいを笑うな」と主張し、互いの個性を尊重する精神が必要だと指摘した。

続いて、日本が世界に誇るゲームや漫画などのカルチャーに言及。「いい大人がゲームや漫画なんて」と眉をひそめる大人が一部にいる現状に触れつつ、新しい文化や経済圏は、最初は社会から奇妙に思われるような趣味から生まれると力説した。コミックマーケットや、欧米で盛んな野鳥観察の競技「ビッグイヤー」などを例に挙げ、新しい文化を簡単に馬鹿にしてはいけないと警鐘を鳴らす。

さらに近年話題の「推し活」についても、人生を充実させる素晴らしい文化だと絶賛。ビリー・アイリッシュがジャスティン・ビーバーの大ファンであったエピソードを交え、推し活が新たなクリエイターを生み出す第一歩になると語った。

最後に茂木氏は、脳の報酬系であるドーパミンなどを通じて、生きがいがアンチエイジングに繋がると解説。実際の調査データにも触れ、「生きがいを持っている人の方が健康寿命が長い」と語った。一人ひとりが個性を持ち、他人の生きがいを笑わない社会にしていくことが、豊かな人生と新しい産業の創出に繋がるとメッセージを残している。

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