北朝鮮の首都・平壌の北東郊外にある平城(ピョンソン)は、東海岸の清津(チョンジン)と並ぶ、北朝鮮の2大流通拠点だ。市場経済化を嫌った故金正日総書記は、平城の農民市場を取り締まったが、市場はしぶとく生き残り、多くの市民が北朝鮮国内としては豊かな生活を送っていた。それが一変したのはコロナ禍においてのことだ。国境が封鎖され輸入品が入ってこなくなり、移動統制が厳しくなって国内からの商品の入荷も減ってしまっ