FUN SPORTS for KIDS


3月9日、一般社団法人東京マラソン財団による東京マラソン2015チャリティ“つなぐ”スポーツ・レガシーPRイベント「FUN SPORTS for KIDS」が東京都江東区立数矢小学校で開催された。

スポーツ・レガシー事業とは、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催都市が東京に決定したことをきっかけに「スポーツの夢(強化育成)」、「スポーツの礎(環境整備)」、「スポーツの広がり(普及啓発)」そして「スポーツの力(社会貢献)」をテーマにしている活動で、今回は元オリンピック選手が一日先生として小学生に「スポーツの夢」を届ける特別授業を行った。



この特別授業に参加したのは朝日健太郎氏(ビーチバレー/北京オリンピック代表)、白戸太朗氏(トライアスロン)、松村亜矢子氏(シンクロナイズドスイミング/北京オリンピック代表)、和田賢一氏(ライフセーバー・ビーチフラッグス現日本チャンピオン)、大島めぐみ氏(陸上競技 長距離/シドニーオリンピック代表・アテネオリンピック代表)の5名。数矢小学校の5、6年生約200人を前に「スポーツの夢」について熱く語った。

スポーツはプレイヤーだけでなく周りの人たちに支えられていると話したのは朝日氏。「お客さんや仲間に支えられている、1人ではできない」と話すと白戸氏も「応援してもらえることで世界とつながることができる」と続けた。また、もともとは母親に言われ嫌々シンクロナイズドスイミングをしていたという松村氏も「母親が支えてくれていなかったら、辞めたいと思ったときに本当にシンクロを辞めていた」と支えられることが力になった経験を振り返った。

また、様々なスポーツに挑戦するも挫折を経験し最後にライフセービングに出会ったという和田氏は「失敗しても起き上がって、何事も楽しんで取り組んで欲しい」と話し、実際に児童とビーチフラッグスに挑戦。走りの速さはもちろんのこと、和田氏の瞬発力に児童たちからは歓声が上がった。

この日の特別授業は第一部と第二部に分かれており、トークセッションの後は5年生を対象にミニ東京マラソンと題した体験型授業を実施。そこで楽しく走るコツを披露した大島氏は「小学生のころからオリンピックに出たいと思っていたけれど、学校のマラソン大会では1番になれなかった」と当時を振り返った。「記録をつけるようになると、次に何をしないといけないかわかるようになる。諦めなければ道はつながっている」と児童にエールを送った。

■走る人だけでなく、ボランティアや応援団と作り上げる東京オリンピック
第二部では東京マラソンの要素を凝縮したコースを設置し、5年生約100人が「ミニ東京マラソン」に挑戦。「走る選手」、「応援する人」、「給水や紙コップのゴミ拾いをする人」、「完走者に東京マラソン特製バッジをつける人」などチームに分かれイベントを盛り上げた。







校庭を走るたち児童たちに「がんばれ!がんばれ!」とエールを送ったり、ハイタッチで励ましたりと校庭に賑やかな声が響く。実際にスポーツをする選手だけでなく、いろいろな人が関わり大会を作っているということを体験した児童たち。イベントに参加した江東区山孝明区長は5年後の東京オリンピック・パラリンピックについて「オリンピックに参加する方法は選手だけでなく、たくさんある。5年後ぜひ関わってほしい。またスポーツを通じて楽しさや、仲間と仲良くすること、そしてがんばることを学んでほしい」と話していた。