中国メディアの人民日報は15日、米電気自動車(EV)メーカーのテスラモーターズについて、「自動車業界のアップル」と形容したうえで、テスラモーターズはスマートフォン市場で大きな成功を収めたアップル社の後に続くことができるだろうかと論じた。(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)

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 中国メディアの人民日報は15日、米電気自動車(EV)メーカーのテスラモーターズについて、「自動車業界のアップル」と形容したうえで、テスラモーターズはスマートフォン市場で大きな成功を収めたアップル社の後に続くことができるだろうかと論じた。

 記事は、アップルのスマートフォン「iPhone」が携帯電話市場においてごく短期間で成功を収めたことを指摘したうえで、EVもガソリン車に取って代わることになると予測する一方、「iPhoneのように短期間で市場を押さえることはできず、段階を踏む必要性があるだろう」と論じた。

 続けて、EVはガソリン車に比べ、二酸化炭素などの排出がないということや資源の利用効率の高さという強みが存在するとし、環境への負荷が高まるにつれてEVへの移行も進むとの見方を示した。

 一方で、EVがガソリン車の地位を奪ううえで価格の高さがネックになっているとし、自動車は携帯電話を買い換えるように気軽に乗り換えることが難しいためガソリン車からの移行には一定の時間がかかると指摘。また、技術的な未成熟さや生産量の少なさからEVの価格がガソリン車より高いことも普及に向けての課題と指摘した。

 そのほか、スマートフォンが普及した背景には多種多様なアプリケーションの存在やスマートフォンケースなど周辺ビジネスの盛り上がりも重要な要素だったと指摘。EVが普及するうえでは充電インフラやメンテナンスなどの周辺産業の整備が必要不可欠だと指摘したうえで、一定の時間はかかるともEVは今後普及していくはずとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)