リチャード・マシスンさんご冥福をお祈りします。−画像は1980年『ある日どこかで』撮影時のもの
 - 写真:Everett Collection/アフロ

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 映画『アイ・アム・レジェンド』『激突!』などの原作者でSF作家のリチャード・マシスンさんが、現地時間23日に亡くなった。享年87歳。Deadline.comほか各メディアは、自然死だったと報じている。


 同サイトによるとマシスンさんは、米カリフォルニア州の自宅で、友人と家族に囲まれて亡くなったとのこと。息子で同じく作家のリチャード・クリスチャン・マシスンは父の死について「その素晴らしき想像力と共に、安らかに息を引き取りました」とコメント。「彼は不滅の才人であるだけでなく、あらゆる点において父であり、友人であり、そして夫だった」と故人をしのんだ。


 マシスンさんは1926年2月20日米ニュージャージー州生まれ。ブルックリンで育ち、大学卒業後の1950年にデビュー。優れたストーリーテリング力で、短編から長編まで数多くの名作を手掛けた。短編ではスティーヴン・スピルバーグ監督の長編デビュー作『激突!』のほか、『運命のボタン』『リアル・スティール』など、その作品の多くが映像化されている。


 長編作品の映像化も多く、特に1954年発表の「吸血鬼」は『地球最後の男』『地球最後の男 オメガマン』そしてウィル・スミス主演の『アイ・アム・レジェンド』と3度にわたって映画化。また1957年の『縮みゆく人間』は、今年に入ってリメイク版の製作が報じられていた。


 さらに映画のほか、テレビドラマ「トワイライト・ゾーン」シリーズで数多くのエピソードを執筆するなど、脚本家としての才能も広く知られた。作品内における、類いまれなる想像力に支えられたアイデアは、国内外やジャンルを問わず、多くの作家に影響を与えた。(編集部・入倉功一)