長い髭に白いモノが混ざり始めたオールド・ルーキー=朴光哲。言葉遣いは良くないが、イィ奴として格闘技界での信望があるだけに、日本で彼の勝利を願う声も多い (C) MMAPLANET

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いよいよ明日6日(土・現地時間)に開催されるONE FC06「Rise of Kings」。活動開始から1年を終え、ついに世界王座を制定することとなった同プロモーションの初代ライト級王座決定戦に挑む朴光哲。昨年7月に一度はリングを下りた彼は、1年後に現役復帰を67秒KO勝利で飾った。そして、シンガポールで新興、アジア・ナンバーワン・イベントでベルトを賭けて戦うことになった朴の試合前日の声を拾った。

――7月に1年ぶりに現役復帰を果たしたと思うと、突如OFCで世界王座決定戦出場が決まった朴選手です。その経緯を教えていただけますか。

「もともと王座に関係なくOFCとは複数契約を結んでもらえたんです。7月に修斗で試合をしたんですけど、70キロはあまり選手がいないんで、それほど組んでもらえない。コンスタントに試合ができるところがあればと思っていたときに、オファーを貰いました」

――一度は引退を決意し、そして復帰からコンスタントに試合がしたいという心境の変化の理由を教えてもらえますか。

「ハハハハ。まぁ、結局やることがないんですよ。で、体も調子良くなっちゃって。そうしたら手っ取り早く生活するには、試合をするのが一番なんで。でも、格闘技をなめているわけじゃないですよ」

――体調的にもリフレッシュでき、気持ちも戻ってきたと。

「そうですね。全てが変わったんです。全てが……」

――朴選手が引退している間に旗揚げをしたOFCに対し、どんな印象をもっていたのですか。

「アジアでやっているってことぐらい、そんなイメージしか持っていなくて。でも、青木(真也)君とかと契約して、これから大きくなるんだろうなって漠然と思っていました。こっちに来てみるとHERO’SとかDREAM、K-1と変わりなくスケジュールがしっかりしていて、選手も手厚く世話してもらって、ちょっと勘違いしちゃいそうです(笑)。俺なんかに立派なホテルを用意してくれて、ファンとの交流とかあって……」

――正直、待遇の良さはイヴォルブ期待のゾロ・モレイラの対戦相手、そしてアンダードッグ以上のものがあったと。

「アッ、ソレ、先に言っちゃいましたね(笑)。まぁ、俺も噛ませ犬だろうが、試合がしたかったんですよ。最初、OFCも10月は欠員が出れば試合ができるけど、12月まではないって感じだったんですけど、それが世界戦が転がり込んできたんです。まぁ、まさにアンダードッグです」

――王座を賭けて戦うゾロ・モレイラは、引退前にYBTでスパーを散々してきた青木選手のチーム・メイトです。その辺り、弱点なども知り抜かれているという恐れはないですか。

「さっきも言ったんスけど……、格闘技をやっていなかった1年で俺、全て、全てが変わったんですよ。全てが。だから、またやろうって思ったんです。1年前の自分とかは、何の参考にもならないです。青木君がシンガポールにいるし、俺も今はクレイジービーでしか練習していないんで。ノリさん(山本KID徳郁)がカナダから帰ってきて、ジムでの練習も全部変えて、凄く良い練習ができているッスよ。クレイジービーはジム単位でいえば、日本でも本当にトップ、実力者が揃っているし。もう、後輩たちに胸貸すどころか、いっつもボコられて、揉まれて……良い練習ができているんです」

――モック計量では、既にゾロ・モレイラの体が大きくなっていたように思います。

「まぁ、さっきより体も張っていましたけど、明日になると完成体になっているでしょうね(笑)。自分は減量とかも、ほとんどしていなくて、そこで戦うつもりは頭からないんで。まぁ、チャレンジですよね」

――リーチが長く、接近戦でもエルボーがあります。

「一番警戒するのは〇〇〇〇でしょうね。アレを効かされて、次に〇〇〇〇や〇〇〇〇をもらうんで。アイツの勝つイメージは、頭に完全にできあがっています(笑)」

――では、自分が勝つイメージは(笑)。

「まぁ、思ったより身長が高くなかったし……。勝つイメージは向き合って、試合のなかで作っていきます。それしかないッスね」

――それだけのキャリアが朴選手にはあると、日本のファンも信じていると思います。

「まぁ、キャリアといってもこれが復帰2戦目だから、2戦目のルーキーのつもりで戦います。ちゃんと格闘技と向き合って2試合目なんで(笑)」

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