『TIME/タイム』(C) 2011 TWENTIETH CENTURY FOX
 皆さん、明けましておめでとうございます。本年も皆さんの楽しい映画ライフの助けになる情報をたくさん掲載していきますので、ムービーエンターをどうぞよろしくお願いします。

 さて、まずは2012年公開の新作映画の中で、編集部員が注目している作品を取り上げる「2012年先取り映画」から。1月1日から4日まで一日に2本ずつ計8本ご紹介していきますが、トップバッターはヒーロー妄想のカンタ。20世紀フォックス映画のSF超大作『TIME/タイム』を紹介しましょう。なんとこの映画は“時は金なり”という言葉が現実のものに世界が舞台となります。

TIME/タイム』

 21世紀末、人口増加を抑制するため人類は遺伝子操作により26歳以後は時間を買わなければ生き続けられない社会が舞台。金持ちは悠然と生き、貧しき者は奴隷の如く働き続けなければ若くして絶命する。時間格差社会で起こる出来事を描いた近未来アクション・サスペンス。(公開予定日:2月17日)

この映画の一番の魅力は世界観

この世界の唯一の通貨は“時間”
全ての人間の成長は25歳で止まる(40年生きていても25歳の容姿)
25歳になると左腕に埋め込まれたボディクロックが動き出し“余命”がカウントダウン(最初に持っている余命は1年)
手をつなぐ行為で時間を“分け与える”または“奪う”事が可能

 通貨の代わりとなるのが“時間”なので、物を買うにも乗り物に乗るにも“時間”を支払わないといけません。例えばコーヒーは寿命4分、バス運賃は寿命2時間というように、その度に命を削って生活をしなければならない。この映画の世界を見ると、いかに自分が時間を無駄にして生きているか反省させられてしまいます。

どんな世界でも金持ちと貧乏人がいる

 “お金”がなくても、やはり貧富の差はあるようです。何百年も生きられる“時間長者”の者もいれば、日雇い労働で命をつなぎ常に寿命を気にする貧しい者もいる。そしてこの“奪う”という行為ができるという設定があるから、“時間強盗”という人の時間を奪う悪も現れてきます。

 この物語は、ある貧しいスラム街の青年を主人公にして語られます。「生きたくても生きられない貧乏人」「たくさんの時間があり過ぎて退屈で自殺を願う富裕者」という社会の矛盾に遭遇し、同時にあることで何百年もの時間を手に入れたことから彼はどのような行動を起こすのでしょうか。ヒーローとも言えないし、悪とも言えない、等身大の一般人の心の揺れが見どころです。

■投票しよう

ヒーロー妄想のカンタの全体まとめ

【見どころ】リアルに命(時間)を削りながら生きる設定
【こんな人に観て欲しい】日々にマンネリを感じる人
【おすすめ度】★★★★

一覧を見る

編集部が新作を紹介『2012年先取り映画』
2011下半期アワード
2011上半期アワード
編集部的映画批評

【MOVIE ENTER おすすめ記事】
仮面ライダーヒロイン・高田里穂のコスプレ願望<2011年インタビューまとめ vol.6>
AKB48、ステージ裏の過酷な姿
トム・クルーズがロックの神様に! 絶大な人気を誇るミュージカルが映画化
「海底基地が古代文明の正体」 未知の文明に対する専門家の答え