“しずく形”には、メリットがいっぱいある。

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雨の日は憂鬱だ。それは、私自身にも責任がある。傘の差し方が、異様にヘタクソで。道中は傘でしっかりとガードしているつもりが、目的地に着いたら足元がびしょ濡れ。鞄がビシャビシャ。最近は、もう諦め半分のモードになってきていて……。

と思っていたけど、諦めるのはまだ早い。これが、ちょっとイイのだ。「パアグ」が開発した『しずくシンプル8』は、形がちょっと不思議な傘。
どんな形かというと、それは画像をご覧いただいた方がいいだろう。なんか、一方向だけ出っ張ってるな……。

見た目がユニークなのはわかった。でもこのフォルムだと、どんな効果があるのだろう? その前に、なんでこんな傘を作ったのか? 聞きたいことが山ほどあるので、同社に直撃してみました。
「きっかけは、当社のオーナーが雨の日に見た小学生の集団でした。子どもたちのランドセルが濡れているのを見て、『なんで、傘は丸くなければいけないんだ?』と思ったそうです」(同社・担当者)

では、どんな形にしたのか?
「傘を差すと、前の方がスペースが余りますよね。逆に後ろの骨を長くすれば、背中もスッポリと覆えて足元も濡れません」(担当者)
要するに、背中部分の骨だけを通常の傘より長く(72センチ)した。そして、その両脇の骨は55センチに。残りの5本は、通常の傘よりも短い45センチに設定してある。必要な部分を長くして、余分なスペースをカットしたのだ。

こうすることで生まれたメリットは、以下の3点。
・後ろが濡れない
・軽量化(280グラム)に成功
・横幅がコンパクトになったので、すれ違いざまに人の傘とぶつかりにくい

ほぉ〜、画期的だな! ならば、実際に試してみたい。早速、この『しずくシンプル8』を持参して、雨降りの日に外出してみました。

まず手に取ってみると、通常の傘よりも細い気がする。そして、傘を開く前から形が独特なのがわかる。傘のビニールの幅が短い所もあれば、1本だけビヨ〜ンと長い個所もあって。
開いてみると、もっとビックリ! 1本だけある長い骨が矢印のようにも見え、この形状が何となくゲイラカイトをイメージさせるというか。

この傘で雨の中を闊歩すると、今までの傘と趣が完全に違った。体をカバーしてくれる前から横にかけての距離が、明らかに短いのだ。当初はそれを不安に感じていたものの、それも直に慣れてくる。実際、体は全然濡れてないので問題ナシ!
逆に後ろを振り返ると、これがあまりにもな安心感。事実、背中にはバックパックを背負っていたのだが、全く濡れていないのだ。いつもは、ビッシャビシャ状態になるってのに……。相合傘には不向きだろうけど、一人ならこれほど安心感のある傘はナカナカ無いと思う。
そして嬉しいのが、この軽さ。雨の日に傘を差すのがとにかく面倒だったのだけど、これはブラブラと気軽に持てちゃう。至極コンパクトな印象を与えてくれて、ちっとも苦にならない。
この新感覚は、ちょっとしたショックでした。

そんな、この『しずくシンプル8』(オープン価格:500円)は、11月より全国の駅売店やドラッグストアで発売されている。

実用的だし、形もちょっと可愛いと思いませんか? 上から見ると、8本の骨組みによってしずくみたいな形を成しているから、『しずくシンプル8』なんです。
(寺西ジャジューカ)