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熊本地震では、文化財も大きな被害を受けました。八代市では63件が被災し、被害額は概算で306億8000万円あまりにのぼります。
被災した一つ、八代市の松浜軒では復旧へ向け動きが始まっています。

6月になると、庭園に肥後花しょうぶが咲き誇る国の名勝、松浜軒。330年以上前に、八代城主・松井直之が建てた御茶屋です。

しかし、7月28日。震度6強の揺れに見舞われた八代市。松浜軒は主屋や蔵など建物のほとんどが倒壊しました。

熊本地震から1か月あまりが経ち、復旧に向けて動きが…。

(花木瞳記者)
「倒壊した蔵の中から次々と品物が運びだされています」

「文化財レスキュー」です。被災した建物から文化財を救い出す取り組みで、熊本では10年前の地震以来です。

この日は、倒壊した「巽蔵」の中に残された文化財や歴史資料を取り出し、保管するための作業が行われました。

(熊本県文化課 主任学芸員竹原明理さん )
「松井家の歴史や八代の歴史を知る価値があるものというふうな認識はありますので、復旧していく中でのよりどころになるような残し方ができればいいと思います」

武具や絵画、人形などが納めてあったというこの蔵。作業中、こんな発見も…。

(第14代当主 松井葵之さん)
「(9代目)督之様の印鑑ですね、これ。私も初めて見ました。いやー、よくぞこういうのを保存していましたね」

被害額は、およそ50億円にのぼるという松浜軒。クラウドファンディングも活用し、復旧費用を募っています。

(第14代当主 松井葵之さん)
「これを境に新生・松浜軒のスタートだと自分に言い聞かせながら」
「八代市民の心の故郷でもありますから残すことは今の時代の人たちの責任だろうと思いますので保存していくことに私たちも努力をしてお手伝いをしていこうと思っています」

長い復旧への道のり。それでも受け継がれてきた歴史を未来へつなぎます。