@AUTOCAR

写真拡大 (全6枚)

ニーズに合わせた多彩なグレード構成

昨年8月にマイナーチェンジを受けた現行『日産エクストレイル』について開発責任者である中山紘一さんに、その魅力などを伺った。

【画像】新グレードのロッククリーク、ニスモにオーテック!選択肢豊富な新型『日産エクストレイル』 全173枚

現行モデルは2022年にフルモデルチェンジし4代目に進化。3代目のタフギアとアドバンスドテックというコンセプトに加え、上質をキーワードに開発された。


現在の日産エクストレイルは豊富なラインナップ。左からニスモ、ロッククリーク、基準車、オーテック。    日産自動車

そして今回のマイチェンについて中山さんは、大きく2つのポイントを挙げる。ひとつは『本格SUVのイメージを強調しつつ、ニーズに合わせた多彩なグレード構成』、そしてもうひとつは『使い勝手の向上』だ。

グレード構成は、基準車に加えロッククリーク、ニスモ、オーテックをラインナップする。その狙いを中山さんはこう説明する。

「ロッククリークは、タフさを表現することでアウトドアのイメージの強化が目的です。オーテックは、さらに上質でプレミアム、ニスモはスポーティを目指しました。基準車自体がタフと上質のバランスを取っていますが、そこからさらに方向性を明確にしたバリエーションを提供しています」

アウトドアイメージが少し足りないという声

このラインナップを増やすことは、中山さんが今回やりたかったことのひとつだった。

「初代や2代目からお客様も変わってきており、4代目のコンセプトに上質を取り入れたのもそれが理由です。初代のお客様は30歳代後半ぐらいを考えていましたが、今は50歳代に近いところまで広がっています。そういうお客様に、上質というコンセプトがすごく刺さっているんです」


日産第三製品開発本部第三製品開発部第三プロジェクト統括グループ次席車両開発主管の中山紘一さん。    内田俊一

上質さを加味した一方で、アウトドアイメージが少し足りないという声もあった。そこで登場したのがロッククリークだ。

「その個性に振ったクルマ作りが今回できました。初代や2代目のタフギアイメージを持っているお客様もいらっしゃいますので、そういう方に選んでいただける準備ができました」

日産のど真ん中のクルマとして

中山さんは、ニスモとオーテックについてはこう説明している。

「ニスモはスポーツだと容易に想像できます。ファミリーで使えるニスモ車と考えるとアリアもありますが、日産のど真ん中のクルマとして、スポーツに行きたいけれど、ファミリーでの使い方に重きを置かれる方には、エクストレイルでも合うんじゃないかと思いました。


昨年のマイチェンでエクストレイルに追加されたロッククリーク。    内田俊一

また、オーテックはプレミアムのイメージがあります。ベースはニスモと近いのですが、もう少し乗り味を良くするためにパフォーマンスダンパーを採用し、タイヤなどで作りわけてより上質プレミアムに仕上げています」

つまりプレミアムなオーテック、スポーツに振ったニスモ、アウトドアイメージが強いロッククリークと、「同じSUVながら分かりやすく棲み分けができた」(中山さん)わけだ。

「実際に乗って頂くとこのクルマの良さがよくわかります。静粛性やクルマの動き、質感など『こんなに違うんだ』という部分を感じて、そこから好みの仕様を選んで頂きたいですね」

グーグルのインフォメントシステムなど新しい技術を投入

さてふたつ目のポイントとなる使い勝手の向上は、グーグルのインフォメントシステムやカメラなどに新しい技術を投入。具体的には『見えルークス』で評判のインテリジェントアラウンドモニターを搭載し、地点登録すれば自動でフロントワイドビューモニターが起動出来るようにもなった。

「(同時に)インビジブルフードビューモニターも採用しまして、これはクルマの下が透けて見えるものです。もともとオフロード走行用に開発されましたが、一般走行においても利点があります。


『見えルークス』で評判のインテリジェントアラウンドモニターを採用した。    内田俊一

また、グーグルは多くの方がスマートフォンで使っており、親和性も高く使いやいことから採用しました。ログインして頂くと、スマートフォンが手元になくてもマップやアシスタントが使えるなど利便性を向上させています。音声でエアコンなどの調整も可能です」

初代の赤をイメージした色を採用

その他、メーター上に地図を表示できるようにし、キーを持ってクルマに近づけばアンロック、離れればロックが可能となった。中山さんは「バックドアのキックによる開閉機能でハッチを開けて、閉めてそのまま離れればロックできるという、一連の動作がスムーズにできるでしょう」と話す。

使い勝手向上とともに、これまでのエクストレイルのイメージであるタフギアを強調した仕様、ロッククリークが追加されたのはユーザーにとって嬉しいところだろう。基準車のイメージカラーにカーディナルレッドという初代の赤をイメージした色を採用したのも、初代や2代目を意識したようだ。


本稿執筆後に発表された商品改良で、ドアミラーやルーフをブラックにするなどアップデートを行っている。    日産自動車

ロッククリーク、ニスモやオーテックなど個性的なラインナップによって選ぶ楽しさが増えた今こそ、エクストレイルの買い時かもしれない。