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 怪奇漫画家・日野日出志氏(80)の“感動ホラー作”を全編生成AIで映像化した「怪奇!死肉の男」が24日、東京・池袋シネマロサで公開初日を迎え、曽根剛監督と“AI声優”として出演した世界的ホラー漫画家の伊藤潤二氏(62)が登壇した。

 日野氏は昨年11月、膵臓(すいぞう)がんと闘病中であると公表。心待ちにしてきた公開を迎え「(死肉の男を)映画化させるのをずっと夢見ていたので感無量です。僕はこの映画を通して永遠になれた気がします」などとしたためた日野氏のメッセージが、MCを務めたヘビメタバンド「人間椅子」ナカジマノブ(59)によって代読された。

 劇場公開される映画を全編生成AIで製作するのは極めて異例の試み。漫画原作の生成AI映画は国内初となる。今作は実写のような映像に、実在の俳優の声を基にしたAI音声をあてているが、長編映画でこれを行うのも国内初となる。若手医師の声を担当した伊藤氏のほか、日野氏がかつて製作した映像作品で主演した田村寛と斉木しげる、佐野史郎佐伯日菜子ら“ホラー俳優”が声を担当する。

 「富江」「うずまき」で知られる伊藤氏は、日野氏の作品に大きな影響を受けているといい「小学6年生くらいで日野先生の漫画に初めて触れて、ずっとファンでした。今回こうして携わることができて一生の宝物になりました。日野先生の気持ちのこもった映画ですので、たくさんの方に見ていただきたい」と呼びかけた。

 「蔵六の奇病」「地獄の子守歌」などで知られる日野氏が1986年に発表した同名漫画が原作。腐臭を放ち、ウジの沸く“死体”となった男が、意識を持ったままさまよう。腐敗が進む体で家族を思う描写が切ない。グロテスクな絵と、叙情的な物語が融合した日野氏の真骨頂といえる作品。既に国内外の映画祭で上映され、海外での公開も視野に入れている。