若い頃に比べて口臭が気になるようになった、と感じる人も多いのではないでしょうか? じつは、40代から50代にかけての年代は、「ホルモンバランスの変化や唾液分泌量の低下などにより、口臭をはじめとした口腔トラブルが起こりがち」と、歯科医師であり、アンチエイジングドクターの佐久間絢子先生は言います。今回、佐久間先生に、40代・50代が取り入れたいオーラルケア術を教えてもらいました。

1:自分の口に合った歯ブラシを選ぶ

まず、日常的にできるもっとも基本的なケアは「歯みがき」。

歯みがきで効果的にプラーク(歯垢)を落とすためには、ご自身のお口に合った歯ブラシの形状を選ぶことが大切です。

症状によって、ブラシのかたさの選び方は変わりますが、基本的には、へッドの大きさや毛先の長さもちょうどいいタイプを選ぶとよいでしょう。ペンのように軽く持ちながらみがきましょう。

また、歯並びが悪いなどで通常の歯ブラシではみがきにくい場所や、親知らずなど歯ブラシが届きにくい場所は、コンパクトサイズの歯ブラシがおすすめです。

歯ブラシの交換時期は、衛生面の点から1か月を目安に交換することを推奨しています。

2:毎食後の歯みがきの前に「フロス」を使う

毎日歯みがきしていても、少しずつたまってしまうのが歯石。とくに歯ブラシの毛が届きにくい内側は、丁寧にみがいているつもりでも不十分なことも。

そこで、必ず取り入れたいのがフロス。フロスは毎食後に使うのが理想です。

フロスを歯と歯の間に入れて、すき間に沿わせるように動かしながらゆっくり引き抜くと、歯ブラシでは届きにくい汚れもきれいに取れます。フロスのあとに歯みがきをすると、より効果的です。

フロスは竿(さお)がついているタイプではなく、都度切り取って使う糸タイプのワックスつきがおすすめです。

竿がついているタイプは1方向にだけ圧力がかかり、歯茎を傷つけてしまいます。切るタイプなら長く切って、力を調整しながら複数方向に引けるので、プラークも取れやすく、傷もつきづらいです。

初めてフロスを使う方には、「ワックスつき」のフロスが使いやすくておすすめです。ワックスがついていると、歯の間にスルッと入りやすいからです。

ワックスつきに慣れてきたら、プラークがからみやすいワックスなしを使ってみましょう。

3:「舌ブラシ」で舌の汚れをケア

舌ブラシを使ってケアをすると、舌の汚れである「舌苔(ぜったい)」が落ちやすくなり、口臭予防にもなります。舌専用クリーナーに舌専用クリーニングジェルをつけてケアするようにしてください。

舌ブラシを使う際は、舌をやさしくなぞるように上から下にゆっくり丁寧にケアしましょう。スポンジ型の舌ブラシもありますが、毛先がやわらかく短いブラシで、曲線がついているタイプの方が舌苔を除去しやすく、おすすめです。

●歯ブラシで舌掃除をするのはNG!

避けたいのは、歯みがきのついでに普通の歯ブラシで舌掃除をしてしまうこと。歯ブラシは毛がかためなので、舌の味を感じる味蕾(みらい)や粘膜を傷つけてしまいかねません。とくに40代から50代は、味蕾や粘膜がデリケートになる傾向があります。

また、研磨剤が粗いもの、もしくは研磨剤が入っている歯みがき粉をつけて歯ブラシで舌をみがく方がいますが、舌を傷つけることがあるので、舌ブラシ専用のもので優しくなぞるように上から下にゆっくり丁寧にケアすることが大切です。

4:口内まるごとケアできる「歯みがき粉」を取り入れる

歯みがき粉を選ぶ際は、歯をみがいたあとの清涼感や爽快感が長時間続き、口腔内のバランスを整えてくれるものがよいでしょう。

また、合成香料・合成着色料不使用など、口に入れるものだからこそ安心できる処方を選ぶと、敏感な方でも快適に使えます。

近年、アンチエイジング分野でも若返り成分として注目されているエクソソームや、腸内環境を改善するプレバイオティクス入りなど、腸活やスキンケアの原理で口腔環境の菌活・エイジングケアができる歯みがき粉も登場しています。

エクソソーム配合の歯みがき粉は、歯茎の出血予防、抗炎症作用、抗菌作用があることから、傷口の修復が期待できることで注目されているので、そういった効能を意識した歯みがき粉選びをしてみてもよいかもしれません。

以上、プレシニア世代が取り入れたい「口腔ケア対策」について紹介しました。

40代から50代の方々の口腔環境はデリケートなので、使うアイテムも入念に、自分に合ったものを選ぶことで、快適な口腔ケアができるでしょう。