欧州競馬であわや大惨事の事件が発生(写真はイメージです)【写真:Getty Images】

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4コーナーを回ったところで想定外の“障害物”が…

 欧州競馬であわや大惨事となりかねない事件が起こった。9日に英国のチェルムスフォード競馬場で行われたレースで、スタートゲートがコース上に取り残されたままとなり、走っていた馬たちが衝突寸前で回避するという出来事が発生。同競馬場は公式X(旧ツイッター)で声明を発表し「前代未聞の出来事」をお詫びしたが、海外の競馬ファンからは「ただただ恥ずべきこと」「危険すぎる」といった批判と叱責の声が上がっている。

 目を疑う光景が広がったのは、現地9日に英・チェルムスフォード競馬場で行われたクラス2のレース(オールウェザー2000メートル)。ゴールを目指し、馬群は勢いよく3コーナーから4コーナーにかけて加速していったが、最後の直線に入る前からコース内の係員が旗を振って騎手たちに合図を送っていた。すると、直線にはなぜかゲートが残ったまま。どうやらゲートを動かすトラクターが動かなくなったことが原因のようだった。騎手たちは懸命に手綱を引いて“ブレーキ”。4コーナーから距離があったために事なきを得たが、最悪、衝突という大規模な事故につながりかねない出来事だった。

 英競馬専門放送局「レーシングTV」公式Xは「ドラマの幕切れ――トラクターがトラックからゲートを撤去できず、チェルムスフォードでのレースは無効に」とつづって動画を公開。海外ファンからは「なんてこった、それは危険すぎる」「旗が遅すぎるよ…」「騎手たちは素晴らしい働きだった」「騎手たち、よくやった。けが人も死亡者もでなかったのは幸いだった」「イギリスの競馬界にとってただただ恥ずべきことだ」「何てジョークだ」「こいつらはゲートを撤去するのに30分かかるんだろ」「不名誉であり、危険であり、恥さらしだ」など、運営側に厳しい言葉を向けた。

 チェルムスフォード競馬場はレース後に公式Xで声明を発表。「チェルムスフォード競馬場は、今晩の第9レースによって影響を受けた全ての関係者、参加者、観客、馬券買った方々にお詫び申し上げます」と謝罪した。騎手を含め関係者に怪我人が出なかったことを伝えたうえで「今晩の事件は、チェルムスフォード競馬場での10年間のレース史上、前代未聞の出来事」としたうえで「私たちはBHA(英国競馬統括機構)及びパートナーたちと協力し、徹底的な調査を行い、このようなことが二度と起こらないことを保証します」と再発防止を約束した。

(THE ANSWER編集部)