北海道・大学生“暴行死”逮捕者6人に 容疑者の元カレ語る“素顔”

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 北海道で男子大学生が暴行されて死亡した事件で、新たに2人が逮捕され、これまでの逮捕者は6人に上りました。若者たちの間で一体何があったのか。容疑者の元交際相手が取材に応じました。

大学生“暴行死”逮捕の女 素顔は?

川村容疑者の元交際相手

「束縛が強めな人だった。そういうところがあったので別れた。友達から連絡がきて、『お前の元カノ捕まっているよ』と」

 SNSで音楽に合わせ、笑顔を見せるのは逮捕された2人の女。相次ぐ逮捕者。若者たちの間で何があったのでしょうか。

 事件が起きたのは北海道江別市の公園。25日夜のことです。

男性を発見した人

「犬が散歩して柵の方へ行って、遊歩道の所をパッと見たら人形みたいな『あれ?』と。全部見ているが全裸」

 26日午前6時すぎ、全裸で発見。その後、死亡が確認されたのは千歳市に住む大学生・長谷知哉さんです。

 事件が急展開したのは、遺体が発見されたその日の夕方。

八木原容疑者からの通報

「知っている人かもしれない」

 そう通報したのは、逮捕・送検された江別市の大学生・八木原亜麻容疑者です。亡くなった長谷さんの交際相手、つまり“彼女”だったとみられます。

長谷さんの友人

「最近新しく彼女ができたとうれしそうに話していた。8月とか。違う大学と言っていた」

 傷害致死の疑いで送検された八木原容疑者。公園で長谷さんを殴る蹴るなどして死亡させた疑いです。

■不可解な謎…関係性は

 この事件を巡る不可解な点は、交際相手の八木原容疑者から逮捕者が相次ぐことです。

 八木原容疑者の隣で踊る川村葉音容疑者。亡くなった長谷さんとは、八木原容疑者と3人で会うなどの交流がありました。

 その川村容疑者と、札幌市の高校生18歳の男。江別市のアルバイト従業員17歳が「事件について知っている」とそろって出頭。その後、逮捕されます。

 さらに30日、札幌市のアルバイト従業員16歳と18歳が逮捕され、合わせて6人の逮捕者が出ています。

 事件のカギを握る女2人。そのうち、川村容疑者の元交際相手が高校時代の容疑者の少し変わった様子を語りました。

川村容疑者の元交際相手

「最初はおとなしいイメージだったが、先生へのタメ口とかでクラス内ではじめられている感じ。友人関係はそんなに多い感じではなかった。友達に好かれるタイプではない。重たいというか束縛が強めの人。そういうところがあって別れた」

 教師など目上の人へは気が強い印象で、年下と仲良くすることが多かったそうです。今回の事件も、取り巻くのは多くが年下です。

川村容疑者の元交際相手

「先生とか目上の人に対する態度よくなかった。同級生で仲の良い人がいなかった。(仲の良い)先輩はイメージない」

 おとなしい一方、気が荒い一面もあったと話します。

川村容疑者の元交際相手

「物に当たったりとかはあった。机とか。自分の気に入らないことがあると殴ったり蹴ったりするイメージ。目の前でもぬいぐるみをしばいたりしていた。ささいなことでもすぐに怒ってしまう。自分が思ったようにいかないこが多かった」

■6人も逮捕 足取り判明

 事件直前の足取りも分かっていました。

 25日夜、長谷さんは交際相手である八木原容疑者の自宅を訪れていました。警察は、長谷さんが八木原容疑者の自宅から2人で公園に向かい、他の容疑者と合流して事件に巻き込まれたとみています。

 この現場で何があったのか、なぜ6人もの逮捕者が出たのでしょうか。

元埼玉県警捜査1課 佐々木成三氏

「集団リンチによる傷害致死事件は何度か捜査したことがある。共通点は全員が被害者に対して強い恨みをもっているわけではない。主犯の容疑者、そして現場での同調圧力で暴行がかなり過剰になってしまい、悲しい結果になったと感じている」