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 毎日新聞が30日付けの朝刊と電子版で報じた、「NPB、フジの日本シリーズ取材パス没収」が波紋を広げている。

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 記事によれば、NPBが26日の第1戦と27日の第2戦の取材パスをフジテレビから没収。原因は、TBSが生中継した日本シリーズと同時刻に、フジテレビがドジャースとヤンキースのワールドシリーズのダイジェスト番組を放送したからだという。

 記事は、「スポンサーを含めて、日本の野球界全体で日本一を決める試合を行っている裏に、わざわざワールドシリーズの番組をぶつけてくるのはおかしい」とするNPB幹部のコメントを掲載しているが、スポーツライターの津田俊樹氏はこう言う。

「明らかにNPBの越権行為です。編成権はテレビ局にあり、テレビ局は視聴者のニーズに応えるコンテンツを用意し、それを取捨選択するのも視聴者。意に沿わないからといって、テレビ局の番組編成に口を出す権利も、取材活動を妨害する権利もNPBにはない。契約上のルール違反があったとすれば、NPBは取材パス没収の根拠を明らかにすべきですし、その根拠がないのであれば、報道の自由を侵害しかねないNPBに対し、むしろフジテレビが断固として抗議するべきです」

 SNSやネット上のコメントでは、

フジテレビが悪い》

《朝にワールドシリーズを中継しているのだから、日本シリーズの裏でダイジェストを放送する必要はない》

フジテレビは明らかに日本シリーズと他局の中継を妨害している》

《朝から晩まで大谷を取り上げるのは不快》

 ……などとNPBの処置に理解を示す声がある一方、

《番組を選ぶのは視聴者でNPBが干渉すべきではない》

《どちらを見るかは視聴者次第》

《根本的には魅力あるコンテンツを提供出来ていないNPB側の問題》

 ……などと賛否が分かれている。

  ◇  ◇  ◇

 ところでフジテレビと言えば今春、大谷のプライバシーを巡る報道体制で大谷の逆鱗に触れたことは記憶に新しい。この一件に識者は《報道の仕方に問題があったのは間違いない》としつつ、《情けない関係修復の仕方も大問題》と指摘する。いったいどういうことか。当時、何が起きていたのか。

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