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 ◇SMBC日本シリーズ2024第3戦 DeNA4―1ソフトバンク(2024年10月29日 みずほペイペイD)

 日本シリーズ開幕を本拠で迎えながら2連敗スタート。敵地に乗り込んだ第3戦で待望の初勝利を挙げたDeNA・三浦大輔監督(50)はさすがにうれしそうだった。

 「ホッとしています」と爽やかな笑顔で第一声。「選手の表情を見ても下を向くことなくね、昨日の練習から今日の試合に向けてね、いい形で入れたと思います」と逆襲の1勝に胸を張った。

 セ・リーグ3位から下克上で勝ち上がってきた日本シリーズ。開幕2試合はパ・リーグ覇者に力の差をまざまざと見せつけられた。

 だが、開幕2連敗を喫した27日の試合後に開かれた緊急の選手ミーティングでナインに厳しい言葉を投げつけて叱咤した桑原が、この日も試合前の円陣で声出し役を務めて盛り上げると、初回の第1打席でいきなり二塁打を放ち、2回の中堅守備では正木の飛球をダイビングキャッチする超美技。5回には今シリーズのチーム初本塁打となる決勝弾を放つなど攻守に声に大活躍した。

 この日の勝敗を分けたポイントを聞かれると「桑原がね、先頭で、1番打者としてね、打線に勢いをつけてくれました」とまずは桑原の名前を挙げた三浦監督。

 さらに「なんといっても東がね、復帰戦で本当にしっかりとゲームをつくって流れを渡さない投球をしてくれたのが大きかったと思います」と左太腿裏肉離れからの復帰戦で7回まで毎回の10安打を打たれながらも無四球1失点と粘投を見せたエース東を称えた。

 東は6回終了時点で95球を投げ、9安打1失点。だが、指揮官は7回のマウンドも託した。「いけるところまで本当に我慢しながら、我慢しながら。初回から最後まで丁寧な投球をしてくれたと思います」。エースの力投を受け、8回は伊勢、9回は森原と盤石継投で勝ち切った。

 敵地で挙げた待望の1勝。「これでもう一度流れをつかめるように。それもありますし、ここ福岡でも本当にたくさんのDeNAファンの方が駆けつけていただき、本当にありがとうございます。感謝します!」と共闘を続けるファンに向かって声を張り上げていた。